麻咲no萌々Show time!【10】～マコト編～

　五人目は小悪魔系美少年ホスト・マコト。

　前回の記事でもわかるように、香希シナリオとはかなり相互干渉していて、香希のED見てないと発生しないイベントがあったりとかします。

　発売前の自分のランキングでは最下位でしたが、やっぱり涼とどっこいどっこいくらいで、最下位争いです。

　まあ、マコトは最初から苦手なタイプだってわかってて始めたから、それにしてはちょいちょい萌えた場面もあったんでよかったんじゃないでしょうか。、

　フルキスの瀬伊ちゃんと似たタイプですが、瀬伊ちゃんより厄介です。笑。


　それと……。


　アイスなど甘い物好きで、お母さんからもらったアレを大切に持っていて、どう見てもか弱そうなのに実はアレが得意で、幼馴染み(？)のお目つけ役を連れている……ふむ……設定だけ拾うと、どこかの高校で斬新な部活動に所属している人に似てるな……オマージュなのだろうか。笑。

　性格は同じ漫画に出てくる双子を足して割った感じだと思うけど……。


　ともあれマコトは、これまた正統派のわがまま小悪魔ちゃんです。
　好きな人にはたまらんでしょう。


　オールネタバレレビューは下の台詞からどうぞ。

　マコト(本名・城島　勇紀) 。
　メインキャラの中で一番最後にゴージャスの仲間になります。
　主人公の２つ下の18歳。一見小柄で非力そうですが、実は空手黒帯らしい。


　出会いは、芹香がゴージャスに来た時、店の前でお連れの紳士と何ごとか言い合っているマコトに遭遇。

　後日また来店すると、新人ホストとしてマコトに接待されることになるのですが。
　マコトは客である芹香に「何か面白い話してよ」と要求したり、「つまんないから帰るね」と席を立ってしまったりのやりたい放題。あまりの自由さに芹香呆然。

　そのマコトがある日突然、芹香の部屋を見てみたいと言い出し、しょうがなく案内すると、いきなりここに住むと宣言し、河合荘ファミリーになるのは香希シナリオと同じ。

　コンビニ弁当がどこで買えるかわからない、独りで電車にも乗れない、超世間知らずなおぼっちゃまのマコト。
　ホストの仕事にも全くやる気がなく、好きな時間に出勤して、嫌になったら帰るというわがままぶり。

　どうやら香希とは子供の頃からの知り合いのようですが、「上の人間の言いなりになっている飼い犬」だとかなんとか嘲りまくりで、かなり険悪な雰囲気。

　しかし、芹香が仕事に失敗して落ち込んだ時は「逃げたいと思うのはダサい」「失敗したら死ぬの？　死なないじゃん」など、非常にそうとはわかりにくい言葉で励ましてくれたりもする。

　掴みどころがなく、可愛いげのないマコトですが、実はクマのブーさんというぬいぐるみを大切にしていることが判明。
　いい年した男がぬいぐるみを持ってることを変に思わないのか？　と問いますが、そうは思わないと言う芹香にほんの少しだけ素の表情を覗かせます。


　クリスマスイヴの永久指名については、芹香は最初から自分を指名すると勝手に決めてかかっていますが、実際指名すると、ファーストロゼには選んでくれるものの、大して興味がなさそうな淡白なリアクション。
　ホストの仕事も嫌いではないが、もっと大切なことがあるともらす。

　なぜファーストロゼに選んでくれたのかと問うと、「一番嫌いじゃないから」といったひねくれた言い方をしてきます。


　正月休みには、マコトが実家に招待してくれます。
　予想通り豪華な屋敷だけれど、家族は誰も住んでおらず、そこにマコトの孤独な少年時代をかいま見る芹香。

　正月が明け、河合荘に戻ってくると、マコトは自分がアメリカの大学に在籍しており、春までには向こうへ帰らなくてはいけないと話します。

　そんな折、マコトの元を何故か芹香の会社の取引先であるKIJIMAの社長・城島が訪ねてきます。

　そのことで荒れたマコトは、いきなり芹香を組み敷こうとしますが、拒否され、「芹香までボクを否定するの？」と言い捨て、アパートを飛び出します。

　芹香はマコトが帰宅するのを部屋の前でひたすら待ち続けます。

　帰宅し、待ち惚けする芹香を見つけたマコトは、思わずキスします。


　それからマコトは芹香が薄々感じていたように、城島社長の実の息子であるということを話します。

　城島は一人息子のマコトを次期社長にと考えているが、あまりにも世間知らずでわがままなので、ホストクラブで働かせ、自活させて社会勉強させていたのでした(ちなみに香希はマコトの監視役として派遣させられていた)。


　マコトは、仕事一途で家庭を省みなかった父親のせいで、最愛の母親が病に伏せった挙句、話すこともできない人形同然になってしまったことを恨んでおり、長年確執が続いていました。

　子供の頃からマコトを知っている香希は、昔は生意気なだけの子供だったマコトが、このわだかわりから歪んでしまったことを知っており、芹香に「お前ならマコトを変えられるかもしれない」と告げます。

　この香希がなんとも男前なんですよねー。
　マコトと香希はいがみあっているようで本当は変な絆で結ばれているところが両者のシナリオからよくわかります。


　マコトは相変わらず素直ではなく、芹香のことは「嫌いじゃない」。

　しかし、バレンタインデーにチョコを貰って、珍しくストレートに「ありがとう」という言葉を顔を赤らめながら口にしたり、そのお返しに、ホワイトデーには思い出のたくさんある城島家の別宅に芹香を招待し、その夜とうとう結ばれます。


　マコトはクマのブーさんは母にもらったものであり、「ハチミツが嫌い」「チョコミントアイスが好き」など不思議な設定がついているのも、全て母によるものだと語ります。

　実は絵本作家になりたいのだと告げるマコト。

　父親についても、母のことは父の責任ではないとわかっていながら誰かを憎まずにはいられなかったのだと自覚します。
　芹香と出会ったことでようやく父親と向き合う決意を固めたのでした。

　マコトは父親に会社の後継者にはなりたくないということ、絵本作家になりたいことを告げます。

　城島もそれを受け入れ、不器用な親子はほんの少しだけ歩み寄ることができました。


　日本でなすべきことを終えたマコトは、アメリカに戻ることにします。
　芹香の側にはいたいが、今のままではいけないと、自分のことは自分でできるようになるまで待ってほしいと告げ、ブーさんを預けて旅立つマコト。

　最後の最後に素直な言葉で「大好きだよ。バレてたでしょ」と囁きます。


　エピローグでは5年後、見違えるほどの立派な美青年に成長したマコト＝勇紀がアメリカから帰国し、年月を経ても変わることのなかったお互いの想いを確かめ合います。

　スペシャルでは、まだぎこちないものの、城島との親子関係が順調に回復しつつあること、念願だった自分の絵本(ブーさんが題材みたい)を読むことはできないが母に見せるつもりだと笑顔で語る勇紀。

　今はオーナーが手放してしまい、空き店舗になってしまっているゴージャスを芹香とともに訪ねると、あれほどどうでもよさそうにしていた筈のゴージャスに懐かしさを覚えたらしく、感傷的な表情を覗かせます。

　勇紀もなんやかんやゴージャスが好きだったことが伺えるシーンですな。


　そして思い出の場所から未来に向かって寄り添い合って歩き出す二人でジ・エンドとなります。



　マコトは途中何度もおいたをしようとするものの、結局一線を越えるのは一番遅いし、最年少だけあって一番初々しい雰囲気のシナリオだと思います。

　登場するの遅いし、なんとなくシナリオの印象が地味なのですが、空手でチンピラみたいな男をボコボコにやっつけるシーンや、世にも奇妙な物体Ｘを作り上げる奇跡のディナーなど、インパクトのある場面もたくさんあって、結構頑張ってました。

　ただやっぱり自分的には恋愛対象外のタイプだし、ホスト恋愛シミュレーション感が薄かったので、もう一つでしたね。


　次は逆にホスト恋愛シミュレーションらしかった天祢シナリオの更に上をいく、堂々の展開を見せた私的神シナリオ。

　ゲームの中でも外でも一番人気独走中・不夜城の紅の竜王(そんなキャッチコピーねェよ)、竜崎直夜様が登場しますぜ！