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乙女ゲーマー麻咲(あさき)の、2.5次元を彷徨うブログ
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  プロフィール
HN:
麻咲
年齢:
41
性別:
女性
誕生日:
1983/05/03
職業:
フリーター
趣味:
ライブ、乙女ゲーム、カラオケ
自己紹介:
好きなバンド

janne Da Arc
Angelo
犬神サーカス団
シド 
Sound Schedule
PIERROT
angela
GRANRODEO
Acid Black Cherry 他

好きな乙女ゲームとひいきキャラ
アンジェリークシリーズ(チャーリー)
遙かなる時空の中でシリーズ(無印・橘友雅、2.藤原幸鷹、3.平知盛、4・サザキ) 
金色のコルダシリーズ(1&2・王崎信武、3・榊大地、氷渡貴史)
ネオアンジェリーク(ジェット) 
フルハウスキス(羽倉麻生) 
ときめきメモリアルGSシリーズ(1・葉月珪、2・若王子貴文) 
幕末恋華シリーズ(大石鍬次郎、陸奥陽之助) 
花宵ロマネスク(紫陽) 
Vitaminシリーズ(X→七瀬瞬、真田正輝、永田智也 Z→方丈慧、不破千聖、加賀美蘭丸) 
僕と私の恋愛事情(シグルド) 
ラスト・エスコート2(天祢一星) 
アラビアンズ・ロスト(ロベルト=クロムウェル) 
魔法使いとご主人様(セラス=ドラグーン)
危険なマイ★アイドル(日下部浩次)
ラブマジ(双薔冬也)
星空のコミックガーデン(轟木圭吾)
リトルアンカー(フェンネル=ヨーク) 
暗闇の果てで君を待つ(風野太郎)
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妄想彼氏学園(神崎鷹也) 他

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2009/01/30 (Fri)
 今回は「僕の宿命」でしたが、予想通り随分趣きの違う話になってましたね。

 あんまり原作が、原作がって言うのもなんなんですが、原作のほうがやっぱり好きでしたね。


 ドラマ版はいかにも少女漫画的な原作を、毎度毎度なんか生々しい雰囲気にアレンジして、いかにも深夜ドラマ的に仕上げてますよね。

 ホント、好みの問題だと思いますが……先に原作読んじゃうと、ねえ……。



 まず主人公の遺言(?)はモノローグだったからよかったのであって、書き残されるとなんか恩着せがましい感じがしてしまう。



 原作は2人が恋人同士になる前の段階で、主人公が死んじゃうところがせつなくてよかったんですよねー。

 細山も救われるし。



 スペシャルの一話目みたいな、原作超えなエピソードがまた見られるといいなあ。


 来週はまた私の好きな「消えた記憶」ですが(ホント、いいチョイスしてるなあ)、なんでいつもいつも予告でネタバラしするんでしょうね。

 それとも原作と違うどんでん返しがあるのかなー。

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2009/01/30 (Fri)
 日本全国のプロデューサーさんに、悲喜こもごも様々のドラマを生んで来たであろう乙女みくじも、とうとう終わってしまいました。

 夜、今日の分を引いてすぐご報告したかったのですが、忍者ブログがメンテナンスの影響か、何やら不安定になっていてなかなか更新できず。汗。


 この記事もちゃんとupできるかわからないんですが、とりあえずやってみてます。


 最終日なので、あえて「つづき」ではなく、いきなり結果を発表したいと思います。



 運命の最終日……麻咲が皆さまから気を分けてもらい、願掛けまでして最後に引いた乙女みくじ……それが、これだ!!(ベストハウス風)








運勢→小吉

キャラ→太刀川武臣(部室)

向上度→★★★★☆

ラッキーカラー→緑

ラッキーフード→アイスクリーム






 あ、どうも、初めまして。






 ……負けた。汗。

 ……燃えつきましたよ、ええ。

 被りはしなかったけど、本命は出ない……なるほど、納得の小吉だわ。笑。



 バスケ部の人も結局出なかったですね。

 今までにバスケ部出ない、っていうコメントを三回くらい見てるんですが(同じ方が被ってるかもしれないけど)、バスケ部ホントに入ってるの??(入ってるよ)


 まあ、16種類なんでね、かなり運の強いプロデューサーさんが、2サイト掛け持ちの方じゃないとコンプは難しいですよね。汗。


 あー、悔しいな。

 悔しいけど楽しかったですね。


 萌えより燃えの企画って感じで。笑。


 乙女みくじに参加したプロデューサーの皆さん、公式サイトにガンガン感想メールとか送ちゃいませんか?

 好評だったら復活開催とかありえるし、来年は更にパワーアップした乙女みくじが企画されるかもしれないですしね。



 そういえば来月からアイドル占いが始まりますが、この結果も毎日報告しようかなーと考えてます。

 こっちは何パターンあるのか一切不明だけど。汗。


 来月といえば、特別シナリオの予告が来ましたね。

 メイン以外のキャラ2人の組み合わせは初めてでしたよね。

 枯渇した日下部分をがっつり補給したいです。楽しみだなー。

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2009/01/29 (Thu)
 早速プレイしたいと思います。

 昨日書いた通り、初回プレイのヒロインは花梨にするつもりです。

 同行八葉は白虎組でいきますよ。

 この、メインの八葉を任意で選べるシステム大好きです。


 事前情報をザックリとしか仕入れてなかったんだけど、怨霊吹き飛ばしに制限がついたり、点星攻撃が「遙か4」の誓約みたいなシステムになってたり、微妙ーーに難易度が上がってる気がする(すごい微妙に、だけど 笑)。


 新規エンディング15本追加ということなんですが、双璧エンディング×12を引くと残り3本ですよね。


 ということは、懸橋エンディングは、


銀&知盛×望美

アクラム×花梨

南斗(&北斗?)×あかね


 ってことなのかしら。

 

 まあ、とりあえず四時間くらい花梨と一緒に夢の世界に行って来ます。

 おやすみなさーい。



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2009/01/29 (Thu)
 まぐろのたたき丼。



 魚介類好きなアイドルを召喚するために、夕飯も海の幸でいきます!!



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2009/01/29 (Thu)
 あなたは、自分の名前をググってみたことってありませんか?


 よくインターネットを使う人なら一回くらいは、まあ、なんとなくやったことあると思うんですよね。多分。

 実は私も、何回かググったことがあるんですが、検索結果は毎回0件でした。


 私の名字はレアではないけどベタでもない。

 名前は、最近増えてきた(最新の赤ちゃんの名前ランキングベスト10以内に入るくらい)けど、漢字まで同じ人はちょっと少ない……って感じで、比較的珍しいんですよね。


 ネットで本名晒したことないし、私本人がヒットする可能性も低いわけです。


 そんなわけであきらめてたんですが、昨日、ふと思い立って久々にリアルネームをググってみました。


 すると、


 「猫神麻咲(仮名)の検索結果 2件」



 お、なんか引っ掛かった!!

 と思って、大喜びで開いてみたんですが。

 ……なんと、両方とも同じサイト内の、私本人に関するページでした。


 それも、めちゃめちゃ幼い頃の私に関するページ。

 実はそれ、私の実家があるN県T市の市役所のサイトだったんです。

 市の広報誌のアーカイブスが引っ掛かってたんですよ。

 私は子どもの頃、少なくとも2回広報誌に登場していたのです。

 日付が新しいほうは、私が7歳の時。

 通ってた小学校が休校になって、休校式を行った時のニュース記事。

 在校生の名前の中に私の名前があったんです。

 これはN県のローカル新聞にも写真付きで乗った出来事だし、非常に納得です。

 問題なのは、古いほう。


 猫神麻咲(仮)ちゃん(4歳)



 と書かれた記事のほうです。

 これは、ちびっこが描いたクレヨン画を紹介するミニコーナーでした。

 そこで、私の描いた絵が紹介されてたんです。

 誉められて嬉しかったので、その絵のことは覚えていました。

 普通に、あ、懐かしいなあ……と思いました。

 その横に、当時の私が言った言葉を大人が翻訳したのだろうコメントがついてました。


 原文のままでは身バレしちゃうので、ちょっとだけ変えますが、こんな感じの内容です。





 あのね。夢を見たよ。

 お兄ちゃんとね、お盆に花火をした時の夢を見たの。





 私の絵は、つたなくはあったけれど、確かに男の子と女の子が手持ち花火をしてる絵なんですね。

 一緒に花火したのが嬉しくて夢にまで見て、更に絵まで描いちゃったわけです。

 ほのぼのしたいい話でしょ。

 でも私……





 ……ひとりっ子……なんだよねえ。














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2009/01/29 (Thu)
 いやー……出ないねぇ。日下部。

 なんでだろう……ホント、逆にスゴい気がしてきました。

 よっぽど縁がないのか、何か倍率的に出にくい設定なのか……。

 前に拍手コメントで本命が出ないって書いてた方は、どうですか? 彼には会えましたか??

 「私はどうしてもこのキャラが出ない」とか「むしろこのキャラは出過ぎ」とか、「あっという間にコンプしちゃいました」とか、是非全国のプロデューサーさんの戦歴(笑)も聞かせて頂きたいです。


 さて、今日のバトンですが、一部が以前やった「童話バトン」と丸被りなのでそこは勝手に割愛しております。

 しつこいようですが、一応ネタバレ注意でお願いします。




◆パロディばとん

パロディ内容に合うと思うキャラを自由に入れてみて下さい。


[童話]

(割愛します)


[日常]

◆医者パロ

医者→御鏡威
看護士→葉山さつき
患者→栗栖燈夜


違和感ないわー。
燈夜は「どうせ手術なんて受けたって僕は助からないんだ!」っていう台詞が似合いそうだ。笑。

他のメンバーは、

相沢悟→ドジッ子研修医

寛貴→看護士の弟でやっぱり研修医

葛原エイジ→海外から来た、ある難病の専門医

藤城輝哉→一匹狼の天才外科医

高松晴人→薬剤師さん

日下部浩次→内科医。有能だが、存在自体がドクハラ。

柳本伶一→小児科医。ちびっことお母様に大人気。

???→何十年も病院に住み着いてる幽霊。守り神的な存在。爆。

 燈夜の治療を巡って社長とエイジが対立したりするんでしょうね。

 そこに伝説の名医・御鏡威が颯爽と現れる的な王道展開希望。



◆教師パロ

国語→日下部浩次
理科→御鏡威
社会→高松晴人
数学→藤城輝哉
英語→葛原エイジ
体育→柳本伶一
家庭科→葉山さつき


 大人組で……と思ったら頭数が足りなかったので、余ったとこに輝哉。笑。

 伶一はジャージとホイッスル似合いそうですね~!!

 他のメンバーはもちろん生徒で。さつきちゃんにツッコまれたり、スルーされたりすればいいと思う。笑。


[その他]

◆レンジャー

赤→柳本伶一
青→相沢悟
黄→葉山寛貴
緑→高松晴人
黒→葛原エイジ
白→???

悪の帝王→日下部浩次


 羅針戦隊マイドルジャー!! とか? 笑。

 単にイメージカラーからの連想なんですが、意外にバランスのよさそうな戦隊ですね。

 ???は敵か味方か第6の戦士!というポジションがぴったりですね。

 日下部はたんにピクシスの子じゃないから。笑。

 ちなみに他のメンバーは、

葉山さつき→魔王に狙われている姫。

藤城輝哉→マイドルジャーを援護する自衛隊のエースパイロット。

社長→マイドルジャーの総司令官兼科学者。

栗栖燈夜→司令官のアシスタント係。



◆時代劇

主人公侍→寛貴
その親友→相沢悟
先輩の侍→藤城輝哉
姫→葉山さつき
忍者→???
町娘→栗栖燈夜
札差→高松晴人
悪代官→日下部浩次
その仲間の越後屋→柳本伶一

 主人公の侍は生き別れの姉(さつき姫)を探して、親友や先輩侍と旅をしてる。
 忍者はさつき姫の護衛かな。

 町娘は、実は陰陽師(男の子)で、さつき姫のしもべ。

 悪大官は姫を誘拐して「よいではないか」がやりたくて仕方がない人。笑。

 伶一くんは消去法だけど、ノリノリでやりそう。

 晴人さんは「若旦那」って呼ばれ方が似合いそうですね。

 社長は、お奉行様かな。笑。


 で、エイジは……エイジは……。汗。

 わかった!陰陽師の式神だ!!


◆刑事パロ

新米刑事→相沢悟
その同僚→寛貴
先輩刑事→高松晴人
ライバル新米刑事→藤城輝哉
犯人→???
誘拐された被害者→葉山さつき
情報屋→柳本伶一


 これは、舞取署(まいどるしょ)の刑事たちの群像劇ですね。

 青島ポジションはやっぱり悟で。

 エイジは現場に居合わせて最初に容疑をかけられてしまうが、無実だと判明する留学生。

 社長はもちろんボス。

 日下部は容疑者その2。被害者をストーキングしてたので疑惑をかけられる。笑。

 燈夜は重大な手がかりを握る目撃者の少年で。



お疲れ様でした。
次に回す5名を指定して下さい。

 ご自由にどうぞ!

バトンお持ち帰り:
http://www.blogri.jp/baton/?id=50657
ブログリバトン置き場:
http://www.blogri.jp/baton/



 なんかだんだんパラレルもののSSが書きたくなってきた。笑。


 では乙女みくじいきます。

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2009/01/28 (Wed)
 トイズで注文したので、仕事が終わったらダッシュで帰って受け取る予定です。

 なんとか発売までに「太陽の国」を完結させたかったのですが、あと終章が2つ残ってます。

 夢浮橋をコンプし次第とりかかろうと思うので、読んで下さってる奇特な方はもう少々お待ち下さい。


 夢浮橋ですが、DS版は、あかね→望美→花梨の順にやったので、今回は逆いって花梨からの予定です。

 アクラムは、やっぱ一周目じゃ無理なんだろうなあ。

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2009/01/28 (Wed)
 お仕事、お疲れ様♪

 今日は送り迎えできなくてごめんね?

 ……うんうん、みんなバッチリ絶好調だよ。今度のライブ楽しみにしててねー。

 ……うん、で、あのさ、今度の日曜日なんだけど……もし何も予定がなかったらちょっと付き合ってくれない、かな……。

 ……スノウ・ドーム。

 キミにはあんまりイイ思い出がない場所かもしれないんだケドね。

 ……ホント!? 良かった。ありがと……日向子ちゃん。









《終章 雪色の願い・オレンジの想い ―As You Like It―》








「まあ……随分綺麗になりましたね」

「うん、びっくりでしょ? まだまだ改修工事真っ最中なんだけどね」

 蝉の大切な実家・《スノウ・ドーム》は今、生まれ変わりつつある。

 長きに渡る経営難で老朽化していた建物や設備は、もうすぐ完全にリニューアルする。

 施設の子どもたちは一時的にバラバラに別の施設に預けられているが、春を迎える頃にはまた騒がしい声や足音、そして笑顔がここに溢れ返る。

 今日は作業が休みということもあって、2人の他には誰もいない。

 ところどころシートで覆われ、仕材が積まれた建物の中を、2人はのんびり歩いていた。

「これもうづみちゃんのおかげなんだよね!」

 周りがあまりにも静かなので、蝉の声は、よく響く。

「《BLA-ICA》の契約金……前金だけでもびっくりするくらい高額だったみたいだからさ。
おまけに、すごく割のいい副業までゲットしちゃってさ」

「割のいい副業、ですか?」

「……あれ、聞いてなかった? モデルだよ、モデル」

「モデル……というとまさか、有砂様の……」

「ビンゴ」

 日向子にとっては《スノウ・ドーム》より、よほどいい思い出のない人物……沢城秀人がやはり関わっているようだった。

「婚約は解消したけど、よっちんのオヤジさんはうづみちゃんのこと、かなり気に入ってるっぽいからね~……売り込んだらあっさり契約してくれたって言ってた」

「……あの、大丈夫なのでしょうか」

「大丈夫大丈夫、うづみちゃんしっかりしてるし……すぐにバイトなんか必要なくなるだろうし」

 それには日向子も大きく頷いた。

 《BLA-ICA》は、すぐにも人気を獲得して、ヒットチャートを駆け抜けるに違いない。

 もちろん《heliodor》も負けてはいないが。

 蝉は更に言葉を続ける。

「モデルでもアシスタントでも同じ金額で契約するって言われたらしいんだけど、モデル選んだところがうづみちゃんらしいってゆーか……」

「え?」

「楽器のパート選びと一緒……絶対よっちんに対抗したいんだと思うよ」

 苦笑いする蝉。

 ことあるごとに有砂をライバル視するといううづみ……その理由は、実際のところ蝉にもわかっているのだろう。

 うづみは蝉を愛している。他の「家族」たちが注ぐ愛情とは別の意味で。

 わかっているからこそ、呟く。


「……あの子は、いい子だから。必ず幸せになれるよ。おれなんかの力を借りなくてもね」


 暗に物語っていた。

 その想いには、自分は応えられないと。

 もしかするとうづみにもすでにそう伝えたのかもしれない。

 それが《BLA-ICA》加入……蝉との前向きな決別に繋がったとしたら、とても自然な理由だ。

 蝉はうづみの想いには応えられなかった。

 何故だろう。

 日向子は考える。

 誰か他に、彼には想う人がいるのだろうか……。




「ここ、入ろ」


 微妙な空気を打ち消すように蝉が、ひとつの部屋の前で立ち止まる。

「ここは……」

「覚えてた?」

「ええ!」

 この場所ならよく覚えている。

 蝉と連弾した「遊戯室」だ。

 蝉が扉を開け、中に一歩踏み込むと、すぐにあるものが目に入る。

 すでにすっかり改修されて、様変わりした部屋の中に変わらず鎮座する古びたピアノ。

 日向子はなんだか嬉しくなって、小走りでピアノに近づいた。

「……お久しぶり、ですわね」

 傷だらけのそれを優しく撫でる。


「……これだけはそのままにしといて、っておれが頼んだんだよ」

「思い出の品ですものね」

「そう、始まりの場所」

 2色の鍵盤と共に過ごしてきた、彼の駆け足の青春。

 全てはここから始まったのだ。

「……ちょっと、弾こっか。また一緒にさ」

「ええ、喜んで」



 以前そうしたのと同じように日向子が椅子に座り、その後ろに立った蝉が手を伸ばして鍵盤を辿る。

 曲も同じだ。

 「手のひらを太陽に」。蝉が初めて覚えた曲。

 素朴な音で、日向子にとってもどこか懐かしいメロディを奏でる。

 しかし日向子の心中は、前にこの曲を弾いた時とは微妙に違っていた。

 あの時はただ楽しいだけだったのだ。

 今は違う。

 綺麗な蝉の指の動きや、時々触れてしまう彼の腕、斜め上で見下ろす笑顔、そんなものが気になって仕方がない。

 蝉のことが、気になってしまう……。


「……日向子ちゃん?」

「え? ……あ」

 気が付いたら鍵盤の上で、手が止まってしまっていた。

「どうしたの?」

 なんとなく、言い訳を探す。

「いえ……少し、指先が冷たくなってしまって」

「……そっか。暖房ついてないからね、ココ。気づかなくてゴメンね」

 不意にさりげなく。

 本当にさりげなく。

 日向子の両手が温もりに包まれた。

「あ……」

 背中から、肩越しに伸ばされた蝉の手が、日向子の手をくるんでいた。

「……おれの手はあったかいでしょ?」

 頭の上で蝉の声がする。

 死角なので、どんな顔をしているのか日向子には見えない。

「……キミとまたここで、ピアノが弾けて嬉しかった。

……たとえこれが最後になっても悔いはないって思うよ」

「最後、って……」

「……別におれが消えてなくなるワケじゃないよ、でも……2人でこんなふうに過ごせるのは最後になっちゃうかもしれない」

 日向子の小さな手を包んだ、蝉の大きな手が何故か微かに震えているように感じられた。

「……ねえ、今からキミに大切な話をしようと思うんだ」

「大切な、話……?」

「そう、大切な話……だから、話す前にひとつだけ、キミに選んでほしい」

 蝉の手がギュッと日向子の手を握りしめる。

「……このまま話を続けていいなら、キミは右手をちょっと上げる」

「……はい」

「……大切な話を、もう1人のおれの言葉で聞きたいなら左手を上げる。……簡単でしょ?」


 もう1人のおれ……それは言うまでもなく、「雪乃」のことだ。

 ずっと日向子のとても身近にいた人物。大切な、家族。

 「蝉」と「雪乃」は同一人物の別の呼び名だ。

 別に本当に二重人格なわけでもなく、ただ時と場合に合わせて話し方や、態度を意図的に切り替えているに過ぎない。

 彼の秘密を知ってからは、日向子もそれに合わせて呼び方や、接し方を変えている……まるで、ごっこ遊びをしているようで、客観的に見れば滑稽なのかもしれない。

 それでも彼が、「蝉」という名前を捨てなかったことが嬉しかった。

 「雪乃」という役割を続けてくれていることが嬉しかった。

 「蝉」と「雪乃」……どちらも失いたくないと思う。

「……さあ、選んでよ」

 彼は促す。

 彼が「大切な話」をする……正直、どちらの言葉でも構わない。

 けれど、彼がどちらかを選んでくれと、そう言うのであれば……。


 日向子はゆっくりと、蝉の手ごと右手を持ち上げた。

「……わかった。じゃあ、このまま話すからね」


 日向子の左手を解放し、右手は握ったまま。


 そのまま、今度は背中を包み込むようにして、蝉は後ろから日向子を抱きしめた。

「……好きだよ……日向子ちゃん」

 耳元で囁かれる、「大切な話」。

「……いつから、なんてよくわからないケド、キミのことが誰よりも大切になってた。

大好きなキミの願いならなんでもおれが叶えてあげる……ピアノしかできない男だけど、必ずキミを幸せにしてみせるよ。だから……」

 右の頬に、唇が触れる。

「おれのカノジョになって下さい」


 それが彼の「大切な話」。

 とても彼らしい、愛の告白。

 それは日向子が、ずっと待ち望んでいた言葉だった。

 伯爵から卒業したあの日から、温めていた想いを受け止めてくれる愛しい言葉。

「……わたくしで、よろしいのですか?」

「……キミじゃないと、イヤなんだってば」

「……わかりました」

 日向子は少し首を右にひねって、愛しい人の顔を真っ直ぐに見つめた。

「わたくしを、あなたの彼女にして下さい」

 日向子の答えを受けて、少し緊張していた彼の顔にじんわりと安堵の色が浮かんだ。

「……カノジョ、だったらいいのかな? 今度はそこに、キスしても」

 左手の人差し指で、日向子の唇に触れる。

 日向子ははにかんだ笑みを浮かべて、ゆっくりと首を縦に振った。


 ようやく唇を重ね合う瞬間、重なったままの右手は、どちらからともなく求め合うように指を絡め合った……。










 《スノウ・ドーム》を出た2人は、生まれ変わって新しい季節を迎えようとしている、その場所を外からもう一度眺めていた。

 この場所が新しくなるように、2人の関係も新しいものに変わっていく。


 変わらないものをその中に秘めたままに。


 蝉は大きく伸びをしながら、口を開いた。

「あー、折角カノジョが出来たケド、超前途多難!」

「そうですか??」

「だってよりによって恩師の娘に手を出しちゃってるわけじゃん?
おれ、ひょっとしたら先生にぶん殴られちゃうんじゃないかなぁ」

「お父様は厳しい方ですけれど、暴力を振るうことはないと思いますわ」

「わかんないじゃん、日向子ちゃん、お屋敷に彼氏連れて来たことなんて……あったか。ははは……」


 蝉が言っているのは有砂のことだろう。

 なんだか笑顔がひきつっている。

「あー!!なんか思い出したらメラメラしてきた!!」

「め、メラメラですか?」

「そうだよ、思い出してみたら何かっていうと、みんなしておれのお姫様に馴れ馴れしくしてくれちゃってさー。
最初に絶対に手は出すなって釘刺したのに……おれの話なんて無視じゃんっ。もうっっ!!」

「ぜ、蝉様……落ち着いて、きゃっ!?」

 蝉はいきなり日向子の身体をひょいっと抱き上げてしまう。

 いわゆるお姫様抱っこ、と呼ばれる状態だ。

「もう二度と他のヤツになんか触らせないぞ!
親友だろうと仲間だろうとぜーったいに!!」

「あの、あの~」

「よーし、帰ろう! 早速お屋敷に直行して先生に結婚の許しをもらわなくっちゃ!!」

「け、結婚て……」

「殴られても蹴られても、ぜーったい許可してもらうからねっ」

「……ふふ、もう蝉様ったら」


 どんな形でもいい。

 どんな順番でもいい。


 2人が一緒にいられれば、どんな未来でもハッピーエンドになる。



《END》

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2009/01/28 (Wed)
 最近使ってないということで、ご厚意に甘えて貸してもらいました。

 写真ではわかりにくいのですが、ラベンダーパープルです。綺麗な色ですよ。

 さしあたっては来月発売の「アイドルマスターPSP」をプレイする予定です。

 アイドルマスターはずっと気になってたけど、アーケードゲームに費やす金はないし、Xbox買う金もないしで(結局金か)、歯痒い思いをしてたんですよね。

 楽曲だけ聞いたり、ニコ動の動画見たり、最近はラジオもたまに聞いてますが、とにかく本編がずっとやりたかった。


 PSP版はユニット組めないとか、システム的に削られた部分もあるようですが、ストーリーモードが追加されたり、なかなか良さそうな感じです。


 ただポケモンばりに、色違いで三作同時リリースというのが痛いですね。それぞれ育てられるアイドルが違うし、登場するライバルアイドルも違うんですよ。


 とりあえず一番好きなアイドル「菊地真」が出てる「パーフェクトサン」を買うつもりなんですが、最近ちょっと目移りしてしまって。

 「ミッシングムーン」は、歌唱力の高いアイドルがたくさん出て来るからクオリティ高そうだし、「三浦あずさ」とか「星井美希」とか、リアル彼氏の好きなアイドルが出てるので(笑)、一緒に楽しめるかなーと思う。

 「ワンダリングスター」は特に好きな子がいないからスルー確定かなと思ったんですが、実はライバルアイドルの「四条貴音」がめちゃめちゃ好みなんです!!!
 普通に本命の次に萌えですから……ああ、これも捨てがたい。



 まだまだ発売まで間がありますから、もうちょっと悩むことにします。



 それにしてもアイドルマスター、今私が一番「Girl's Side」を作ってほしいゲームでございます。

 「アイドルマスターPSP」が当たったら、PSPで女性向けの「アイドルマスター」を開発してくれないだろうか。

 最近は乙女ゲームのPSP移植が盛んだし、タイミング的には悪くないと思うんですけどねー。

 でも仮にXboxで出たとしても私なら買いかねない。そのぐらいやりたい。笑。



拍手[0回]

2009/01/28 (Wed)
 毎日休まず更新してきた乙女みくじも、今日を入れてあと3日で終了です。
 最後まで生暖かく見守って下さいませ。


 そろそろバトンのネタも尽きつつありますが、今日もやっときます。
 重ね重ねネタバレ注意。




※ 漫画やアニメの登場人物、オリジナルキャラクター等なんでも構いません。以下の状況から連想される反応を書いてみてください。


《相沢悟編》

01:雨に濡れた子犬が、ちょこちょこと後ろからついてくるとき

 放っておけなくて拾って帰ると思う。
「さつきさん、この子……しばらく事務所で飼えませんか? 俺が責任を持って里親を探します!」


02:怖そうな人にぶつかってしまい、胸ぐらをつかまれて怒鳴られたとき

 謝り倒して、間違っても手を出したりしないと思う。さつきに迷惑をかけたくないから。


《寛貴編》

03:知り合いと思って手をふったら、全くの別人だったとき

「な、なんだよ……姉貴と似たような髪型しやがって」
赤くなりながらとりあえず軽く責任転嫁しておく。


04:気持ちよく鼻歌を口ずさんでいるのを、誰かに聞かれてしまったとき

「っ、いつからそこにいたんだよ! 後ろにいたなら声くらいかけろよ、バカ姉貴!」
やっぱり赤くなりながらとりあえず軽く責任転嫁しておく。


《葛原エイジ編》

05:大きなゴキブリが、今まさに自分へ向かって飛んできているとき

華麗によける。
ゴキブリと言えど無闇に殺したりしないと思うな。

06:見ず知らずの異性に、いきなり道ばたでナンパされたとき

エイジが何かリアクションする前に、そいつが護衛チームに囲まれる。


《高松晴人編》

07:タンスの角に、足の小指を強打してしまったとき

大袈裟にさわがずに、うずくまって静かに悶える。
「大丈夫ですか?」と聞かれたら涙目で照れ笑い。

08:行列に並んでいたら、さも当然のようにオバサンに割り込みされたとき

とりあえず苦笑いしつつも、ほっとくと思う。


《藤城輝哉編》

09:しつこいキャッチセールスに、小一時間じっくり絡まれたとき

輝哉に小一時間絡めるキャッチセールスマンがすごいと思う。
ずーっと無言で睨んでそう。最後に「フン」って鼻であしらっておしまい。

10:見るからに高級そうな財布が、道端に落ちているのを発見したとき

無視。で、後ろからついてきたさつきちゃんが拾って交番に。


《御鏡威編》

11:ある日森のなかでクマさんに出会ってしまったとき

へたに動くと危険なので冷静に目で殺す。笑。
クマが気迫負けして逃げて行きます。

12:間違えて服を裏返しに着ていることを指摘されたとき

気まずそうに咳払いして、「他言無用で頼む……」


《日下部浩次編》

13:お酒を大量に飲んだ(もしくは飲まされた)とき

お酒……実はあんまり強くないほうが可愛いな。
「なんか眠くなってきちゃった~」とか言いながらさつきの膝を勝手に枕にして寝ちゃえばいいのに。

14:知らないおばあちゃんに、自分の孫だと勘違いされてしまったとき

最初は戸惑いつつも、「そうだよ、○○だよ。おばあちゃん」って話を合わせてくれそう。


《柳本伶一編》

15:すさまじい趣味のプレゼントを貰ったとき

いいリアクションしそうだな。笑。
ネタと受け取って大笑いしながらツッコミ入れてくれそう。

16:名前を呼ばれたので急いで行ってみたら『呼んでみただけ♪』と言われたとき

すぐさまやり返す。笑。
「さっきのお返しですわ♪」


《???編》

17:にぎやかな場所を歩いていたら、何もないところで思いきり転んでしまったとき

無言で立ち上がって何事もなかったようにまた歩き出す。

18:誰かに値札シール「95円」を背中に貼りつけられていたのに気づいたとき

とりあえずさつきちゃんに「ねえ、僕が95円だったら買う?」と聞いてみる。


《栗栖燈夜編》

19:まず覚えてないだろうと思われる相手から、ふいに誕生日を祝ってもらったとき

「あの……本当に僕を祝ってくれるんですか? 暁夜じゃなくて……」
とりあえずそこを確認。

20:鏡に向かって思わずニコリとしてしまった瞬間を、誰かにバッチリ見られていたとき

真っ赤になってうろたえそう。
「あの、これは……演技の練習で」

以上です。次に回す方をどうぞ♪

こちらもご自由に。

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 それでは乙女みくじ引きます!

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* ILLUSTRATION BY nyao *