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乙女ゲーマー麻咲(あさき)の、2.5次元を彷徨うブログ
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  カウンター
  プロフィール
HN:
麻咲
年齢:
41
性別:
女性
誕生日:
1983/05/03
職業:
フリーター
趣味:
ライブ、乙女ゲーム、カラオケ
自己紹介:
好きなバンド

janne Da Arc
Angelo
犬神サーカス団
シド 
Sound Schedule
PIERROT
angela
GRANRODEO
Acid Black Cherry 他

好きな乙女ゲームとひいきキャラ
アンジェリークシリーズ(チャーリー)
遙かなる時空の中でシリーズ(無印・橘友雅、2.藤原幸鷹、3.平知盛、4・サザキ) 
金色のコルダシリーズ(1&2・王崎信武、3・榊大地、氷渡貴史)
ネオアンジェリーク(ジェット) 
フルハウスキス(羽倉麻生) 
ときめきメモリアルGSシリーズ(1・葉月珪、2・若王子貴文) 
幕末恋華シリーズ(大石鍬次郎、陸奥陽之助) 
花宵ロマネスク(紫陽) 
Vitaminシリーズ(X→七瀬瞬、真田正輝、永田智也 Z→方丈慧、不破千聖、加賀美蘭丸) 
僕と私の恋愛事情(シグルド) 
ラスト・エスコート2(天祢一星) 
アラビアンズ・ロスト(ロベルト=クロムウェル) 
魔法使いとご主人様(セラス=ドラグーン)
危険なマイ★アイドル(日下部浩次)
ラブマジ(双薔冬也)
星空のコミックガーデン(轟木圭吾)
リトルアンカー(フェンネル=ヨーク) 
暗闇の果てで君を待つ(風野太郎)
ラブΦサミット(ジャン=マリー)
妄想彼氏学園(神崎鷹也) 他

バイト先→某損保系コールセンター 

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2024/11/24 (Sun)
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2009/02/22 (Sun)
 少し遅くなりましたが、今回気になった記事にいて書いてみます。



《ときめきメモリアルGirl's Side 1st Love Plus》

 これは、買おうかどうしようかかなり悩んでますね……。

 しかも後日談CDとかヤバいですわ。

 GSは終わり方がホントに告白されたところでスパン終わりなので、後日談は絶対聞いてみたい。


 最初に移植された時はまだDS持ってなかったから、スルーしてたのですが、今になってフルボイスとは、完全に私のためのバージョンアップだなと(はい?。)


 ただ私の脳内買い物カゴのキープ状況が、ちょうど3月に「VitaminZ」、4月に「リトルアンカー」、5月に「風色サーフ」という感じで、月に一本ペースでちょうどいいなあ……と思ってたので、こいつを買っちゃうと予算をちょっと越えてしまう……。汗。

 もうちょっと悩もう。




《ナデプロ~キサマも声優やってみろ!~》


 「ナデプロ」の存在自体は知ってたのですが、乙女ゲーム化とか……びっくりしますわ。笑。

 メインキャラが誰ひとりテンプレキャラではないあたりが、すごく惹かれますね。

 乙女ゲームもタイトル数がハンパないから、私的に今一番重視したいのは個性なんですよね。

 無難に出来のいい作品より、アラはあっても個性の強い作品がいい……まあ、ある程度は出来もよくないと嫌だけど。笑。

 これはちょっと続報を待って見守ろうと思います。



《VitaminZ》


 DS版に続き、またゲームジャンルを誤解させるような限定版ジャケット来ましたね。笑。
 八雲ちゃん可愛いよ八雲ちゃん。

 もうオープニングムービーは歌詞覚えるくらい見たので(一部聞き取れてないけど)、あとは1ヶ月わくわくしながら待つだけです。



《L2 LOVE×LOOP》


 続報来ましたが、やっぱりこれ、ちょっと気になるんですよね。

 これを買うとすると脳内買い物カゴは6月までいっぱいになってしまうけど。笑。

 だってこれ、主人公の姉役が、あらまりさんじゃないですか。あらまりさんてあの元サンホラのあらまりさんでしょ??

 まあなにしろカミカクシにあってるそうなので、どのくらい出るかわからないけど……ファンとしては気にならざるを得ないです。

 タイムリープっていうのはつまり「ドラクエ7」ですか??
 もうちょっと情報が公開されるのを待つとしましょう。



《風色サーフ》

 これもある意味ジャンルを誤解させる限定パッケージですね(全く乙女ゲームに見えない)。

 シャイな乙女ゲーマーでも店頭で気兼ねなく買えそうです。裏面はわからんけど。笑。

 発売までまだ結構あるとはいえ、恋愛要素の高いイベントスチルを出し惜しみしてる感がありますね。
 早く見てみたいなー……。



《リトルアンカー》


 今回もコラムコーナーのイラストが秀逸ですね。
 なんとなくだけど、絵師さんは ヴィオレみたいなキャラが得意なんじゃないかな……と思いました。

 あの握りしめたバンダナ、なんか意味あるんでしょうか。

 だいたい乙女ゲームのキャラで出自が曖昧とされるキャラは「王族・セレブ」「人外」「主人公や他の仲間と過去に因縁」「実は敵」……のどれかが多いと思いますが(笑)、なんとなくヴィオレは何か立場のある人だったんじゃないかという、ことを感じさせる独白でした。



 今回気になったのはそんなところでしょうか。


 続いて、昨夜頂いたお名前つき拍手コメントにレスしたいと思います。






★きい様★


 いらっしゃいませ、ラブマジネタでコメント下さる方は少ないので、とても嬉しいですよ!

 公式ラブマジは今のところあえて1話から順番にやっていて、まだ3話までしかやってないんです。汗。
 16話の感想は、ポイント制サイトが更新される今週の火曜日までお待ち下さい。
 ポイント制サイトのほうは、あと2話分ポイントが余ってるので、それはとりあえず使い切ってしまいたいんですが、今以上に公式との更新ペースに差が出るようなら、いずれ公式で最新話をやるようにするかもしれません。

 それはそうとSSが配信されますね。とても楽しみです。

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2009/02/21 (Sat)
 日下部でしたね。

 待受の件があったので、もしかしたらそうかなー……とは思ったんですが……。

 誌上ブログもちゃっかり参加して、日誌にも参加して……ってお前はもうピクシスの子になってしまえ。笑。

 ついでに暁夜と???もピクシスの子になっちゃえばいいじゃないか。アイドルだろうとなかろうと構うまい。笑。


 しかし毎度毎度、日下部がメインでもないのにでしゃばるもんだから、メインの晴人さんに皺寄せが行ってるのがちょっとなあ……私もかなり晴人さんが好きなんで、複雑な心境……。汗。


 予告されてるホワイトデーのあれは、いつもの特別シナリオとは違いそうですが……どうなんでしょう。

 しかも何故か双子イラストが使われてるけど、暁夜は出て来るのでしょうか??

 いろいろ楽しみにしつつ、占いいきます。

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2009/02/20 (Fri)
 こんにちは、今月のB'sLOGの表紙を遠目で見て、素で「寛貴と社長!?」と思った麻咲P(どうやら病気)です。

 誰と見間違えたかは、書店でご確認下さい。

 近くで見たら全然違うじゃん……。汗。


 今夢中でアイマスをプレイしてるんですが、これのマイドル版が出たら(マイドルマスター! 笑)、たとえXboxでも私は買います。笑。

 ま、梶山先生の絵柄をそのまま、あんなふうに動かすのはきっと不可能なので、変にキャラデザ変わるくらいなら普通のAVGとかでいいという気もしますけどね。笑。


 それでは今日の占いいきます。

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2009/02/20 (Fri)
 とうとう憧れの「THE IDOLM@STER」デビューを果たしました。

 すでに世の中的には人気爆発のゲームなのですが、念のため簡単に説明します。

 アイドル事務所・765プロの新人プロデューサーとなって、アイドル候補生たちをプロデュースするゲームで、いわゆるギャルゲーとはちょっと違い、恋愛描写に重きを置いていません。

 ケータイ乙女ゲーム、「危険なマイ★アイドル」の育成モードと同じようなもんですね。

 「THE IDOLM@STERP」略してアイマスは、今までにアーケードと、Xboxで出ていたのですが、今回は初の携帯機移植。PSP版なのです。

 PSP版は大人の事情で、登場するアイドル候補生を三組に分けて、「パーフェクトサン」「ミッシングムーン」「ワンダリングスター」の三種類のソフトを同時発売しています。

 私が買ったのは「パーフェクトサン」。

 ニコニコ動画で見た時に、一目惚れした女の子・「菊地真(きくちまこと)」ちゃんが登場するソフトです。俺の嫁ー!!


 早速ストーリーモードでゲームを開始し、担当アイドルはもちろん真にしました。

 最初の何週かはチュートリアルみたいなもんで、だいたい社長の指示に従ったりしてお使い的にこなします。

 パーフェクトサンでのライバルに当たる人物、我那覇響(がなはひびき)ちゃんとも出会えるんですが……。


 この子も可愛い……!!


 事前情報ではまるで興味なかったけど、動いて喋ってるとこ見たら超可愛いじゃん!!


 まだまだアイドルランクFで、ミニゲームが全くクリアできないダメっ子プロデューサーですが、手探りで頑張っていきます。


 あ、そろそろ迎えに行く時間だわ。

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2009/02/19 (Thu)
 アイマス始めました。

 今日からピクシスと765プロの掛け持ちです。笑。

 ちょっと遊んだら感想書きます。



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2009/02/19 (Thu)
 予定より1ヶ月遅れましたが、なんとか終わりました。

 太陽の国は一応、乙女ゲームを意識して書いていたので、終章はもちろん各々の恋愛エンディングとして書きました。

 サブタイトルは全てモチーフとした童話に絡めてつけてあります。



 紅朱編はメインキャラクターなので、一応この物語の「トゥルーエンド」に近い内容を意識しています。

 リーダーなので、他のメンバーから冷やかされたり祝福されたりする場面を入れたかったのですが、尺に余裕がなかったので、「増えるお守り」で間接的に表現してみました。

 紅朱が車の免許を取ったことは、これからは独りで突っ走るのではなく、周囲と支え合って生きて行く……という意識改革の表れだと思います。

 一番初々しいカップル。



 玄鳥編は、やっぱり尺が足りなくて結構削ってます。展開が一部駆け足だったかもしれません。

 玄鳥は毎度毎度、作者の愛ある悪意で(笑)不憫な目にあってきたので、やっと両想いになって結ばれた時は心の底から「よかったね」と思いました。

 ほのぼのした中に、彼のちょっとダークな部分を出せてよかったです。



 万楼編は、最年少なのに内容的には一番アダルトなエンディングです。

 一番アダルトでもこんなもんですが。

 今想いを伝え合ったばかりなのに、いきなりアダルト展開……っていうパターンがあんまり好きじゃないんです(状況にもよるけど)。

 でもバリエーションとして、こういうのも多少は必要かなと。



 蝉編は、更に話が2つに分岐するという、特殊なエンディングです。

 告白のシチュエーションは一番好きですね。
 ピアノの前で、ということは真っ先に決めていました。

 蝉とのドタバタしたラブコメと、雪乃とのちょっと余韻のある終わり方……どちらがお好みだったでしょうか。



 有砂編は……難しかったです。一番悩みました。

 結局全員分のシナリオを考えた後で、その隙間を意識して書いてみました。

 ミラーキャッスルの前での会話には思い入れがあります。

 有砂たち双子のパパであるところの秀人って、私自身が自分の父親に大して抱いてるイメージそのままなんです。
 私は2歳の時以来会ってないから、実際の姿は記憶にないんだけど。

 私もいつも過去を肯定するために、幸せになろう……って思ってます。



 高山獅貴編は、恋愛エンディングと呼んでいいのかは微妙ですが、もうひとつのトゥルーエンドというイメージで書きました。

 2人はこの先、本当に結ばれちゃうかもしれないし、ちゃわないかもしれない。笑。

 浅川兄弟がを知ったらどんなリアクションをするでしょうね……。笑。





 太陽の国は私自身、かなり楽しんで書いてました。

 読者が見えなくても、書いてるだけで充実した気分になれたし、萌を自家発電しつつ、自らどっぷりハマってましたから。


 目標はゲーム化なわけですが、これは必ず実現したいと思ってます。

 ぜひご意見や感想をお聞かせ下さい。


 しばらくブログ上では二次創作主体になりそうですが、書きたくなったらまたオリジナルも書きます。多分。


 とりあえず、長らくお付き合いありがとうございました。
 お疲れ様でございます。

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2009/02/19 (Thu)
 ……私だ。仕事は終わったのか?

 ……そうか。

 ……いや、今夜の予定を念のため確認しておこうと思っただけだ。

 ……ああ。漸は遅れるようなので小原を迎えには行かせようと思う。

 ……では、そうしよう。……気をつけて帰りなさい。








《終章 午前零時の戯言 -Under the moon-》










「そういえば今日だっけ、日向子のパパのお誕生日」

「ええ。そうですの」

「そっか、いいね」

 「羨ましいな」と美々は微笑する。

 確かにこのところ、釘宮父子の関係はわりとうまくいっていた。

 雪乃の一件以来、日向子は高槻を純粋に尊敬することができるようになったし、高槻のほうも日向子のことをある程度認めてくれているようだ。

 時々はこうして、直接電話もしてくる。

 わざわざ電話をして、発売したばかりの雑誌の、担当記事のダメ出しをしてくることさえあった。

 そんな時は喜んでいいのか、落ち込んでいいのか迷ってしまう。

 しかし電話の最後にはいつも「頑張りなさい」と激励の言葉が添えられているので、やはり少し嬉しくなる。


 結婚についてはまだ多少気をもんでいるようだが、日向子の気持ちははっきりしている。

 まだ当分、結婚はしない。

 今一番大切にしたいもの、それは「記者」という仕事だからだ。


 はじめは、伯爵に近づきたいという、不純な動機からついた仕事ではあったが、得たものは数えきれない。

 たくさんの仲間や、一生ものの親友と出会い、家族との関係や自分自身の心と向き合って大きく成長を遂げた。

 そして今は純粋に記者という仕事にやりがいを感じ、楽しんでいる。

 自分の見聞きしたもの、感じたものを、言葉としてたくさんの人に伝える……それはとても困難で、とても面白い。


 自分には音楽で誰かの心を動かす力はないけれど、素晴らしい音楽と、誰かの心を引き合わせることはできるかもしれない。

 そう考えると、日向子にはやる気がみなぎってくるのだ。


 











 釘宮高槻の誕生日を祝う宴は、毎年夜更けまで続く。

 元々華やかな社交の場がそれほど得意ではなかった日向子には苦行でしかなく、ここ数年は何かと理由をつけては欠席していた。

 今回も、つい先日の騙し討ち見合いパーティーの件が頭を過って、かなり慎重になっていたのだが、意を決して参加を決めたのだった。

 結果として不安は杞憂に終わり、かわるがわる縁談話を持ちかけられるような事態にはならなかった。

 おそらく高槻が事前に根回しをしてくれていたのだろう。

 とはいえ、微笑みをキープしたままの状態で、息苦しいドレスと、不馴れなヒールを身につけて長時間過ごすのは楽なことではなかった。


 そろそろ限界かもしれないと思い始めた時、


「日向子」


 パーティーの主賓が声をかけてきた。

「……お父様」

「少し話したいことがある。ついて来なさい」

 口調は有無を言わさない命令調子であったが、どこか優しさを感じさせる言葉だった。

「……はい」

 素直に頷いた日向子は、歩き出した高槻に続いて、来賓たちの間を抜けていく。

「……よろしいのですか?主賓が席を外してしまって」

「気にすることはない……そう長い話ではないからな」

 父子はにぎやかな場所から離れ、人気のない庭園へ出た。

 冴え冴えと、三日月が輝く夜空の下へと。

「お話とはなんでしょうか? お父様」

「……日向子、お前に今一度覚悟を問いたい」

 威厳に満ちた父親の問いかけ。

「お前にとって何よりも大切なものは、記者という仕事……そうだな?」

「はい、その通りですわ」

 答えは即答だったが、もちろん軽い気持ちではない。

 真剣な気持ちがぶれることなく伝わるように、真っ直ぐ高槻の目を見つめて告げた。

「わたくしは、この仕事に生涯を捧げるつもりですわ」

「よくわかった……ならばこれを」

 高槻は、月明かりにキラリと光る、小さな金属製の何かを日向子に差し出した。

 レースの手袋をつけた、日向子の手にそれは手渡される。

「これは……」

 鍵だった。

 見覚えのあるものだ。

 日向子が自分の手で開け閉めをしたことはないが、どの部屋の鍵かはわかる。

「……行ってみなさい」

「……はい」


 ギュッと鍵を握り締めた。










 その鍵を飲み込み、カチリと音を立てる鍵穴。

 それはやはり、ゲストハウスのものだった。

 すべての始まりの場所……その扉を今、ゆっくりと開く。

 部屋の中は薄闇に沈んでいる。

 うっすらと闇照らすものは、テーブルの上と壁際にいくつか飾られたキャンドルの光と、大きな窓から差し込む月明かりだけ。

 それなのに、まるで自信が銀色の光を放っているかのように、窓辺に立つ彼の姿はくっきりと、鮮やかに見ることができた。

 どこか物憂げな眼差しをこちらに投げ掛け、彼は微笑している。


「やあ」


 静かな声。


 あまりにも短いその一言を聞いただけで、日向子はへたりこんでしまいそうだった。

 なんとか立っていることはできたものの、金縛りにでもあったように動くことができない。

 声すらも出せない。

 ただ気がつけば、何故か一筋、涙がほほを伝っていた。

「……何故泣くのですか?レディ」

 気取っているようで、他人を小馬鹿にしているようで、少し優しい……不思議な言葉。

「伯爵様……!」

 この世界に2人といない、唯一無二の銀色の吸血鬼。

 雲に隠れ、見えなくなっていた月がゆっくり姿を現したように、彼が再びそこに立っていた。

「いや……伯爵は廃業したので、単なる高山獅貴さ」

「何故、ここに……?」

「君に会いたくてね」

「……」

「ふふ、疑っている顔だ。可愛いな。
……先生は言ってなかったかい。仕事の話をしに来たんだよ」

 仕事の話……思いがけないことだった。
 だが、確かに高槻は、鍵を渡す前に日向子の仕事に対する覚悟を問うてきていた。

 高山獅貴には以前、自分の下で働く気はないかと誘われたことがあった。
 しかし今や高山獅貴の所有していた会社は全て他人の手に渡り、BLA-ICAのプロデュースも離れてしまっている。

 この上の「仕事の話」とはなんだろうか。

 戸惑う日向子に、高山獅貴は小さく笑って歩み寄ってくる。
 そして、こう言った。

「……本を、書いてくれないだろうか」

「……本?」

「そう……本だよ。私のことを本にしてくれないか?」

 高山獅貴の本……?
 日向子は驚きに目を丸くした。

「何もかも包み隠すことなく、削り落とすことなく……私の全てを、ね。
長い仕事になるだろうが……出来れば君に任せたい」

「何故、わたくしに……自著という形ではいけないのですか?」

「私本人の言葉よりも、第3者の言葉として記されたもののほうが、伝説の記録には相応しいとは思わないか?」

 伝説の記録……。

 そうまさに、彼の半生は伝説だ。

 表舞台から忽然と消え去った今でさえも、人々の心の中で伝説は綴られていく。

 虚も実も飲み込んで。

「やってくれませんか? 森久保日向子さん」


 そっと差し出された手。日向子はその手をしばらく見つめ、やがてゆっくりと、自らの手を重ねた。


「……書きます」


 指と指がわずかに絡む。

 彼の手はいつもひんやりして冷たい。

「わたくしに書かせて下さい」

 しかし、包み込むようにして握られた手には微かな温もりが感じられた。

 伯爵は満足げな笑みを浮かべ、日向子の手を放した。

 自由になった手に、寂しさを感じしまう。

 自由な空に放たれながら、鳥籠が恋しくて、舞い戻ってしまう小鳥のように……また戻って来てしまったのだろうか。

 卒業した筈の憧れ。
 過去になった筈の想い。

「覚えているだろうか……」

 不意に高山獅貴は口を開いた。

「……夢を叶えたらどうするつもりですか、と君は尋ねた」

「はい……覚えています」

 幾つかの真実を彼の口から打ち明けられた、あの再会の日に。

 確かにそんな疑問を投げ掛けた。

「ようやくその答えを考える余裕が出来た。
あくまでも考える余裕が出来た、というだけで、全く答えは用意出来ていないがね。
……その本の原稿が出来上がる頃には、何かひとつくらいは掴んでいるかもしれない」

「そうですか……では、本の最後を締め括るのは、その答えになるかもしれませんわね」

「……ああ。そうかもしれない」

 そう言って笑う高山獅貴は、もともと年齢不詳だったが、更に若々しい顔に見えた。

「命のあるうちにやってみたいことは、色々とあるにはあってね……まだ訪れていない国に行ってみるのもいい。まだ触れたことのない楽器を奏でるのもいい。絵を描いてみるのももいいな。
それから……一度くらい結婚しておいてもいいかもしれない」

「けっ、結婚ですか!?」

 サラッと口にした言葉に、思わず大きな声が出てしまった。

「まあ、こればかりは俺の一存では難しいからなあ……適当な相手が見つからなかったら、君がしてくれるかい?」

「な、何をおっしゃってるんですか!!」

 あまりにも軽い口調で言われた言葉に、滑稽なほど大袈裟に反応してしまい、日向子は恥ずかしさに俯いてしまう。

「……年頃の女性に、そのような冗談をおっしゃらないで下さいませ」

 ましてや、自分にずっと恋い焦がれていた人間に対して、そんな言い方をされては冷静でなどいられない。

「では、冗談で済むように祈っておいてくれればいい」

「おっしゃっている意味がわかりかねます!」

 冗談で済むように?

 冗談で済まないことがあるとでもいうのか。

 問い詰めても意味をなさない。

 それは未来の話。

 まだ決まっていない「答え」の話。

 ただひとつだけわかっていることは、少なくとも本の原稿が出来るその時までは、彼と離れることはできないということだ。


「では、よろしく頼むよ……レディ?」











《END》

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2009/02/19 (Thu)
 あの乙女みくじの屈辱から(笑)、およそ2週間。

 とうとう来ましたよ、新たな挑戦が……!!

 今回は2回できて、期限がないかわりに、種類もどんくらいあるのか今のところ不明なので、何を持って勝利とすればいいのかわからないんですが(だから勝ち負けじゃないって)、また毎日結果報告していこうと思います。


 目標は今月中に日下部を1回出すことです(目標低いな 笑)。

 それでは早速初日の分をやってみます!!

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2009/02/18 (Wed)
 今日はこれから休日出勤です。

 2月は短いから多めに働いておかないと……来月のジャンヌさんのDVDが買えなくなっちまうぜ。

 そんな中、給料日前の迷惑な時に(笑)リリースされた「Acid Black Cherry」の新曲「眠り姫」買いました。

 今回のPVはまた新しいパターンでしたね。

 全部で6変化でしたっけ。
 待ち合わせの場面と、合コン(?)の場面は、手前の濃い人たちに気を取られて、他のメンバーに一切気がつかなかったです。


 あの秋葉の人たち、なんであんなところで集まってるんでしょうか(いつものことだけど)。


 メインストーリーの女の子はなんで「眠り姫」になったんでしょうね。

 起承転結の「転」の部分は想像に委ねる感じでしょうか。










 なんかついつい猟奇的な発想をしてしまうんですよね。

 なんでケンカしてたのかなとか。

 どういう感性してんだろう、私。中二病?(笑)

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2009/02/18 (Wed)
 とうとう来ましたね、2月の特別シナリオ!!

 クサカベストとしては、予告された時からかなり楽しみだったので、光の早さでプレイしました。笑。

 感想はネタバレを含むので、つづきに書くとして、まずは昨夜頂いたお名前つき拍手コメントのレスをさせて頂きます。



★美夜プロデューサー様★

 はじめまして、拍手とコメントありがとうございます!
 VD待受の件、こちらこそ微妙にわかりにくい書き方をしてしまってすいません。
 彼(とか秘密持ちな皆さん)は公式では永久にネタバレ解禁されないんですかね。ファンブックとか出れば別でしょうか……。

 これからも是非遊びに来てください。マイドル語りしまくりましょう★



★薫プロデューサー★


 わかるわかる、私もダウンロードしてからめっちゃズームしたもの(画質が荒くなっちゃうから微妙でしたがね)。
 人数が多くなると、どうしても携帯の画面サイズじゃ辛いよね。
 やっぱり移植かビジュアルファンブック希望!

 それはそうと、時間が合ったらまた近いうちに遊んでね。久々に萌会議したいです。笑。



 ありがとうございました。
 つづきに特別シナリオの感想行きます。

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* ILLUSTRATION BY nyao *