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乙女ゲーマー麻咲(あさき)の、2.5次元を彷徨うブログ
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  プロフィール
HN:
麻咲
年齢:
41
性別:
女性
誕生日:
1983/05/03
職業:
フリーター
趣味:
ライブ、乙女ゲーム、カラオケ
自己紹介:
好きなバンド

janne Da Arc
Angelo
犬神サーカス団
シド 
Sound Schedule
PIERROT
angela
GRANRODEO
Acid Black Cherry 他

好きな乙女ゲームとひいきキャラ
アンジェリークシリーズ(チャーリー)
遙かなる時空の中でシリーズ(無印・橘友雅、2.藤原幸鷹、3.平知盛、4・サザキ) 
金色のコルダシリーズ(1&2・王崎信武、3・榊大地、氷渡貴史)
ネオアンジェリーク(ジェット) 
フルハウスキス(羽倉麻生) 
ときめきメモリアルGSシリーズ(1・葉月珪、2・若王子貴文) 
幕末恋華シリーズ(大石鍬次郎、陸奥陽之助) 
花宵ロマネスク(紫陽) 
Vitaminシリーズ(X→七瀬瞬、真田正輝、永田智也 Z→方丈慧、不破千聖、加賀美蘭丸) 
僕と私の恋愛事情(シグルド) 
ラスト・エスコート2(天祢一星) 
アラビアンズ・ロスト(ロベルト=クロムウェル) 
魔法使いとご主人様(セラス=ドラグーン)
危険なマイ★アイドル(日下部浩次)
ラブマジ(双薔冬也)
星空のコミックガーデン(轟木圭吾)
リトルアンカー(フェンネル=ヨーク) 
暗闇の果てで君を待つ(風野太郎)
ラブΦサミット(ジャン=マリー)
妄想彼氏学園(神崎鷹也) 他

バイト先→某損保系コールセンター 

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2007/12/01 (Sat)
1,今付き合ってる恋人はいますか?

 ええ、一緒に生活してます。何度か実家にも行ってるんで、もう親公認ですよ。
 この前帰った時に「あれ、新しい人?」って聞かれたけど。前と一緒の人だし。笑。


2,その恋人と付き合ってどれくらい経ちますか?

 このまま春までもてば二年です。もてば、の話ですがね。笑。
 私としては長いほうですな。

3,その恋人と付き合ったきっかけは?

 前の恋人とずっとギクシャクしてて(見た目で選んだ私がいけなかったんだけど)、もういい加減別れたいと思った時に出会いました。
 今度は見た目じゃなくて、内面重視で慎重に選んだんですけど、友達からは見た目も結構カッコいいって言われた気がする。笑。


4,その恋人以外に過去どれくらい恋人がいましたか?

 うーんと最初が高校時代に付き合い出した人、次が実家離れてから知り合った人(この人とは未だに繋がってます。すごく困った時とかたまーに助けてもらってる)。
 その次が友達の紹介で付き合った人(ちょっと二面性がありました。いい人だったけど)、その後が例の唯一見た目で選んで失敗した彼で(笑)、そして今に到る……ああ、もう五人目か。
 しかもみんなイニシャルが一緒なんですよね~。笑。

5,一番長く続いた恋人はどれくらいですか?

 初カレかなあ。高校の時なんて深く付き合おうにもお金もあんまりないし、親の目も結構厳しかったから淡白な付き合いでしたけどね。
 今にして思えば、不器用でなんにもできない人でしたけど、素朴で可愛い感じの人でした。


6,一番短かった恋人はどれくらい?

 例の見た目だけだった人ね。笑。
 それでも耐えに耐えて一年は頑張って付き合ったよ。一年もたなかった人はいない。


7,恋人を色で例えるなら?

 真っ黒かねぇ。


8,恋人との思いでがあればどうぞ!

 今の人、付き合い出して一ヶ月も経たない時期に、大きな事故にあったんです。仕事帰りのことだったんですけど、血の気が引きましたね。
 意識不明の重体で、十日くらいは生死の境をさ迷ってました。
 一命を取り留めたのは、私の応急処置が適切だったからみたいで、すごく嬉しかったです。
 それでも後遺症がいつ出るかわからない、って聞いてたから不安だったんですけど、今も元気です。


9,浮気願望はある?

 浮気というか、すでに乗り換えるつもりでいます。相手も決めてます。
 
 おんなじ人といつまでも付き合ってたって進歩がないし、潮時じゃないかな。


10,今の恋人に一言!!

 いつもありがとう。頼りにしてるよ。
 それと、明日もいつもの時間に起こして下さい。爆。


11,あなたの恋人はおいくら?

 今はもうタダ同然と思われます。笑。

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2007/11/30 (Fri)
 D3P携帯公式で、マーメイドプリズムの新しいwebゲームと、ラスエスのブログが始まった!!

 マーメイドプリズムは前作が異世界シーベンスファルデが舞台だったのに対し、今回は現世篇。
 しかもサブキャラたちが攻略可能という、廉価版の販促を意識したであろうおいしい内容。笑。

 ちなみにwebゲームしかやってないけど、マーメイドプリズムでは意外にも純くん本命。
 意外にも、と自分で思ってても第三者からは「そんなに意外じゃないよ」とよく言われるが。笑。

 あの現世バージョンの地味なルックスがまたいいじゃないですか。
 なんかギャルゲーの主人公みたいで。笑。


 ラスエスのほうはホストたちが営業用ブログを始めた……という設定で、ポイント使ってお酒(種類によって消費ポイントと、アップする好感度が変わる)をオーダーすると読める……というアコギな(笑)サービス。

 10Pからでオッケーだから、特にホストと仲良くならず、ブログだけ読みたい場合はそんなに消費しないけども。

 しかもコメント送信もできるという。まあ、私は特に書きませんが。笑。


 ちなみにラスエスでは最萌は鷹見彬かな。
 鷹見彬、本名・片桐仁ね。爆。

 偶然にしても素敵過ぎるネーミング。笑。
 しかしGSの三原色くんとか、ヘブンの成瀬さんとか、三木さんはこの手の役やらすと巧いよねぇ……。


 ラスエス、マーメイドプリズム、令嬢探偵は最近すげー気になる。
 中古売ってたら買うかなあ。

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2007/11/30 (Fri)
 ついに二桁乗りました。予定としては本編があと二章、そしてエピローグで完結です。
 うまく規定字数でまとまらなければ、12章がちょっと長くなったりする可能性はありますが。汗。

 エピローグは短いものですが6パターン書きます。それを書くために今まで頑張ってきたようなもんですからね。笑。


 そのあとは、可能であればゲーム製作に移行。
 ……まあ、2月以降、購入内定の新作乙女ゲームが毎月出るからそれどころじゃなくなる危険性も多分にありますがね。

 うちの職場でだけプチブレイク(笑)のホストマンの小説版とかも短編でやりたいかも……。



 さて10章の話に入ります。結構間があいてしまったので、書いてる本人も前の話を思い出すのがちょっと大変だったり。汗。

 沢城家の問題が片付き、釘宮家の問題が片付き、次は浅川家だー、という感じです。

 あ、別に万楼を忘れてるわけじゃないんですよ。
 万楼にはちゃんと見せ場が用意してありますから。
 ただ、蝉と有砂、紅朱と玄鳥がセット売り?なので、彼は他の人の話に食い込み辛くて影が薄い感じがするんですよね。
 なるべく出番は作ってるつもりなんですが……。



 10章の【1】は蝉の告白ですね。色っぽい意味ではない告白ですが。

 衆目に晒されながら暴露するという場面は、蝉シナリオのモチーフになっている「白雪姫」の結末、魔女が焼けた鉄の靴を穿かされて踊らされる場面をイメージしています。

 姫(=日向子)と王子(=有砂)の前で罰を受ける……という感じですね。

 まあ、結果は大団円ですけど。
 これ、ハッピーな乙女ゲームですから。笑。


 【2】です。
 秀人が珍しくいいこと言ってますが、彼はこのために出てきたようなもんです。
 日向子の結婚について、高槻の頑な意向を多少懐柔させるための布石ですね。

 蝉と日向子の関係はこういう決着になりました。これが二人にとっては最善だろうと思うんですが、いかがでしょうか。


 【3】は日向子と紅朱のしみじみトーク?
 ここは映画で言うなら長回し、って感じを意識してるんですが、1シーンだけで1回分終わることってそんなにないんではないでしょうか。

 最後は、このところ安定していた紅朱が久々にマジギレ。

 しかし彼の機嫌自体は【4】ですぐに回復しますけどね。
 最近出し抜かれてばかりの玄鳥が久々に頑張って日向子を励ましてるとこもポイントです。


 【4】から【5】にかけて玄鳥の秘密が明らかになりました。
 まあ、だいたい予想はついてたとは思うんですが(笑)、そういうことです。

 またもや坂を転がり落ちるかのような鬱展開の予感。
 楽しくなってきました(おい)。


 またなるべく早く次章を更新したいと思いますので、モチベーションアップのためにも是非、ご意見ご感想をお寄せ下さい!!

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2007/11/29 (Thu)
「どうだ……? 悪い話じゃないだろう??」

「……でも」

「……やっぱり、気が引けるか? ……大切な想い人を裏切るような格好になるから」

「それもあります……だけど、それよりなんだか信じられなくて……私が、貴女やあの人の仲間に選ばれるなんて……考えてもみなかったから」

「お前のことは色々調べたんだ。そのなりふり構わないところが、とても魅力的だな」

「……えっ」

「この計画に加わる人間は……みんな、似た者同士なんだ。他人を巻き込まずにいられないほど、強烈な願い……欲望を抱えてる」

「……欲望?」

「……ああ、欲望だよ。……欲望に忠実に生きられる者だけが、このプロジェクトには必要だって……そう、伯爵や望音は言ってる」










《第10章 吸血鬼 -baptize-》【5】











「紗さんにはもう1つの名前があった」

 ゆっくりと開いていく、禁じられた過去の扉。

 秘めて語られざるべき、真実の物語。

「伝説のバンド《mont sucht》の幻の初代ギタリスト……」

「……あげ、は……様……?」

「そう。綾が尊敬している、あの鳳蝶だ」

 普通であれば、幻のギタリストが女性だったことも驚くべき事実だったが、示された因縁の凄まじさの前では、そんなことはもう問題にもならなかった。

 玄鳥は何も知らずにして、見えないものに導かれるように自分の肉親の音にずっと焦がれていたのだ。

 ただの偶然と片付けられるようなものではない。

「紗さんはギタリストとしての夢に賭けて上京し、高山獅貴たちと出会ってバンドを組んだ……そして活動が軌道に乗り始めた頃に悪夢が襲った……それが、病だ」

 紅朱は、幼い記憶に深く刻まれた「死」を思い出したのか、いよいよ辛そうに目を伏せる。

「病が進行して、もうバンド活動も継続出来なくなり、あとはただ死を待つ身になってしまった紗さんの絶望は計り知れない。
天才薄命……という奴だったのかもしれねェが。
だがある意味で紗さん以上に、その過酷な運命を呪っていたのが高山獅貴だった。
紗さんの才能が死によって失われることを惜しんだ高山獅貴は、驚くべき提案をした……」






――鳳蝶、死ぬ前に俺の子供を生む気はないか?








「……紗さんの才能、更には……自分自身の才能をも引き継いだ《怪物》をこの世界に生み出すこと。それが高山獅貴の野望だった」

「……!」

 日向子は完全に言葉を失っていた。
 言葉ばかりではなく、感情すら追い付かず、ただ呆然と紅朱の言葉を待つしかなかった。


「俺がその事実を知ったのは……10年前の紗さんの命日だった。
いつものように墓参りに行った俺の前に、あの男が現れたんだ……驚いたぜ、当時の俺は綾と同じように、純粋に高山獅貴を尊敬してたからな。
奴が綾の父親だと名乗った時、一瞬だけ綾を羨ましいと思ったくらいだ……。
もしあいつが真実を語らず、ただ紗さんの恋人として……そして綾の血の繋がった肉親として……息子を引き取りたいと言っていたら……俺は綾を託していたかもしれない」

 だが高山獅貴は告げたのだ。
 彼の息子がどのような経緯でこの世に誕生したか。

「……綾を自分の元へ引き取って、ギタリストとして育て上げ、亡き《鳳蝶》の後釜にしたい……だからよこせってあいつは言ったんだ。
高山獅貴は綾に父親としての愛情なんてこれっぽっちも持ってやしない……綾を使ってアーティストとしての自分の欲望を満たしたいだけだ……そんな奴に俺の大事な家族を渡せってのか!? 出来るわけねェだろ!!」

 堪えきれずに感情を激して吐露する紅朱に、日向子は思わず手をさしのべ、冷たいベンチの上で固く握られた拳をくるんだ。

 震えているのが紅朱なのか自分なのか、両方なのかわからない。

 引き出されるように蘇る記憶の中で、伯爵が微笑する。

 すぐ近くで見つめた、あの氷塊のような瞳。

 彼は自分が何者かわかっていると言っていた。

 自分の求めるものがなにかわかっているから、それ以外を切り捨てることができるのだと……。


 高山獅貴が求めていたものは、早逝した天才の音色をこの世に蘇らせること。

 獅子の爪牙と鳳の翼を持つ《怪物》として……?


「……ですが、何故……何故伯爵様は、紅朱様に全てお話になったのでしょうか? 黙っていればスムーズに玄鳥様を引き取ることもできたかもしれませんのに……」

「あいつは……俺が苦しんであがくところが見たいと言ってた」

「……え?」

「……本当にそれだけの理由だったのか、それとも何か別の……」


 「意図があったのか」と続けようとした紅朱の言葉を遮るように、



「うにゃー」



 と、癖のある猫の鳴き声が、すぐ近くから聞こえた。

 反射的に鳴き声のほうへと振り返った二人は、振り返った状態のままフリーズしていた。

「うにゃ」

 呑気に楽しそうに鳴いている仔猫を、されるがままに足元にまとわりつかせ、彼がそこに立っていた。

 二人が振り返ったことにも気付いていないのではないかというほどにぼんやりした顔で……けれど、それでいて視線は確実に二人の方に向けられている。


「……綾?」


 こんなところにいるわけがなかったのに。

 それは幻でも悪夢でもなく玄鳥だった。

 紅朱ははっとしたようにいきなり立ち上がり、立ち尽くす玄鳥に駆け寄り、ぼんやりしている彼の両肩を掴んだ。

「いつからいたんだ!? 聞いてたのか!!?」

 日向子も遅れて立ち上がり、急いで紅朱に続いた。

 もし玄鳥が随分前からそこにいたなら、十分に二人の会話を聞き取ることができる距離だった。

「玄鳥様……!」

 まるで祈るような気持ちだった。

「あ」

 玄鳥は、さながら白昼夢から呼び起こされるようにはっと紅朱を見た。

「綾……?」

 まるで脅えたような声で名前を呼ぶ紅朱を見つめて、玄鳥は困惑したように口を開いた。

「あ……ごめん、俺……立ち聞きしようと思ったわけじゃなくて……シュバルツを……あの、猫を追い掛けてて……あれ、またいなく」

「猫なんかどうだっていいんだよ! 綾、お前今の話を……」

「……どこ行ったのかな……あいつ……まだちっちゃいし……危なっかしくて」

「綾!!」


 焦りを募らせる紅朱と、噛み合わない言葉を重ねる玄鳥。
 二人の姿を見ていたたまれなくなった日向子は、思わず飛び付くようにして玄鳥の右腕を掴んだ。

「……玄鳥様……!!」

「あ……日向子さん……。日向子さんも兄貴に会いに来てたんですね……俺も、兄貴に聞こうと思って来たんです……兄貴がどうして」

 言いながら玄鳥の顔はどんどんどんどん青ざめていく。

「兄貴がどうして……伯爵を……嫌って……るのか……」

「玄鳥様……」

 蒼白した顔で、ついに沈黙する。

 それこそが紅朱の問掛けに対する明確な答えだった。

 玄鳥は聞いてしまったのだ。
 自分がいかにしてこの世に生を受けたか。
 長い間隠されてきた、大きな秘密を。

「……綾……」

「俺が……伯爵と、鳳蝶の……息子……?」

 紅朱は絶望したように目を見開き、自分より上背のある玄鳥を、まるですがりつくようにして、抱き締めた。

「……違う、お前は俺の弟だ。浅川家の家族だ……!」

 必死に絞り出す声に、玄鳥はいよいよ動揺を顕著に示し、日向子につかまっているのと反対の手で自身の顔を覆った。


「……俺は……」


「玄鳥様は玄鳥様ですわ」

 日向子もまた懸命に呼び掛ける。

「玄鳥様の出生など、わたくしには何も関係ありません。真面目でお優しくて、お兄様思いの……今目の前にいらっしゃるあなたが全てですわ。だから……」

「日向子さん……」

 玄鳥はまだ平常心とはかけ離れた状態ではあったものの、ほんの少しだけ我に返ったように、二人を見た。

「……大丈夫です。すいません……少しだけ、一人にしてもらえませんか?」

 紅朱は迷っているようだったが、日向子に視線で促され「わかった」 と呟き、玄鳥の身体を解放した。

 二人が歩き出し、少し離れると、玄鳥はつい先程まで二人が座っていたベンチに一人で座り、少しずつ雲の出始めた12月の空を眺めていた。

 日向子と紅朱は何度も振り返りながらも、ただその場を去るしかなかった。














「可哀想に。さぞやショックだったのでしょうね」

 ぼんやりと空を見ていた瞳がゆっくりと視線を旋回させ、彼女の姿を見つけた。

 黒い仔猫を手に載せた、ゴシックロリィタの少女がにこりともせずに見つめている。

「……あなたが何にショックを受けたか当ててあげましょうか? 浅川綾」

 淡々とした言葉を紡ぎながら、無表情な玄鳥の隣に特に断りもなく座った。

「あなたがショックを受けたのは、傷付けなかった自分自身」

 玄鳥は、苦しそうに眉根を寄せる。

「そして湧き上がってくる認めたくない感情を、二人に悟られたくなくて一人になった……軽蔑されたくなかったから」

「っ……」

 傷口をナイフでえぐるような言葉を拒むように、玄鳥は両手で耳を塞ぎ、首を左右する。

「あなた、人より頭がいいんだからわかるでしょう? 自分の本性に逆らうから苦しいのよ。……いくら小さなツバメだと思い込もうとしても、今更無駄なの」

 薄い黒レースの手袋に包まれた手が、まるで愛撫するように、耳を覆う玄鳥の手に触れる。

「素直になってもいいわ。私はけして軽蔑しない。むしろそんなあなたが、とても愛しいとすら思う」

 そっと手を取り、下に下ろさせると、暗い色で彩った唇を耳元に寄せる。

「……教えて。あなたの本当の気持ち」

 玄鳥は目を閉じて、深く息を吐いた。



「……ゾクゾクした」



 息と一緒に、押し殺していた言葉が漏れた。


「……自分の中に伯爵と鳳蝶の血が流れているなんて……純粋に、凄いと思ってしまったんだ……自分が兄貴や両親の本当の家族じゃないことに傷付くより先に……興奮してしまった自分が、許せなかった……」

「そう……確かにそれは普通の感覚じゃないわね」

「……うん……」

「あなたは異常なのよ」

「……そうかもしれない……」


「……もうわかったでしょう? あなたはあなたが考えるような平凡な人間でも、善良な人間でもないの」

 玄鳥はいつの間にかすっかり冷静さを取り戻した、静かな眼差しを再び空へ向けた。


「……ああ。そうだね」













 その頃、紅朱と日向子は、マンションに引き返すことなく、あてのない散歩を続けていた。

 どちらがそう切り出したわけでもなかったが、そうせずにはいられない気分だった。

 歩いているうちに大分落ち着きを取り戻した日向子は、沈んだ顔をしている紅朱の横顔を見上げては、胸を痛めた。

 あんなにも強気な人が泣きそうな目をしている。

 自分が紅朱に会いに来たりしなければ、玄鳥に知られることはなかったのかもしれない。

 だがそんなことを謝ったとしても、今の紅朱には何の救いにもならないだろう。

 余計に気を遣わせるだけに違いない。


 必要なのはきっと、下手な慰めなどではない。


「紅朱様……」


 たくさん悩んで日向子は切り出した。


「……わたくしは、伯爵様の取材、やはりお引き受けしようと思います」

「……なんだって?」

 思わず立ち止まる紅朱。

「お前、それでもあいつを……」

「いいえ、そうではありません……ただ、直接会って確かめたいことがたくさん……たくさんありますの」

 強い決意を真っ直ぐぶつける。

「heliodorの皆様のライブには参加できません……けれど、離れていても心は一緒ですわ。
応援しています。いつも、変わることなく……」















《第11章へつづく》

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2007/11/28 (Wed)
 携帯版のほうは何も変わってないけど。笑。

 今回も、三代続けて同じ職人さんのテンプレートだけど、今までのよりも実用的でシンプルな感じ。

 そして文字を大きめに直したので、長文でも多少読みやすくなったんじゃないかな。いかが??




 Angeloの会報ネタとか、Acid Black Cherry新曲ネタとか、恋華のキャラソンの話とか……話題には事欠かないが、とりあえずまた明日。おやすみぃ。

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2007/11/26 (Mon)
 結局、heliodor+αのクリスマスパーティーは、言い出した本人が一人欠席という形で、なんとも微妙な空気のまま開宴された。

 途中で何故か反対方向へ向かう紅朱のバイクとすれ違った玄鳥たちはもちろん、いきなり意気消沈した日向子を見た他のメンバーやうづみもすぐに異変を察した。

 詳しい理由を話さず、自分のせいで紅朱を怒らせてしまったと、ひたすら謝る日向子を問いつめることは誰にもできなかった。

 ただ、波乱の聖夜はまだ終わったわけではなかったことを誰もが感じていた。









《第10章 吸血鬼 -baptize-》【4】










「いいんですよ、こういうことはうちじゃ俺が一番得意なんですから」

「でも……」

「任せて下さいよ」

 空になった皿に手際よく、そして綺麗に新しい料理を盛り付けていく玄鳥は、確かに主婦を通り越して一端のシェフのようだった。

「日向子さんこそ洗い物なら後で俺がやりますから、ピアノ室に戻って大丈夫ですよ」

「まあ、そういうわけには参りませんわ……それに」

「……働いてるほうが、気が紛れる……とか?」

「……」

 黙ってしまった日向子に、玄鳥はそっと微笑みかける。

「……女心って難しいけど、俺、日向子さんの考えていることだけなら最近少しわかるようになったみたいです」

「……玄鳥様」

「少し話しませんか……ここのマンションは、屋上に上がれましたっけね?」










「ちょっとナーバスなところもあったと思いますよ……今日は兄貴が蝉さんや粋さんに出会った日と同じ、聖夜なんですから」

 外の空気を吸って来るとだけ言って上着を羽織って出た二人を、誰も問いつめず、引き留めなかった。
 玄鳥の意図はわかりきっていたし、玄鳥がしなければ多分、違う誰かがそれをしたに違いない。

 そしてそれをするのはこの場合、玄鳥が最適任者であろうことも明白だった。

 冴え冴えした夜空を見上げながら、二人は何もない屋上の真ん中にたたずんでいた。


「兄貴はいつも、大事なものを『抱え込み』たがるんです……」

「……そう、ですわね」

 日向子は思い出す。

 紅朱は大事なものを『抱え込む』。
 逃がさないために。
 失わないために。

 縛り付けてでも留めようと。

 そしてそんな紅朱の最も手放し難いものが、今目の前にいる青年なのだった。

「……だけど、正直……兄貴の伯爵に対する感情の正体は、俺にも掴めません……どうしてあんなに嫌っているのか。昔は違ったのに……」

「そう、なのですか?」

「はい……俺がmont suchtを聞き始めたのは兄貴の影響でしたからね……」

 今の紅朱からは想像も出来ない事実だ。

「不思議なもので、本気で音楽の道に進みたいと言い出したのと同時期に、兄貴は高山獅貴を毛嫌いするようになったんです」

 日向子は記憶を掘り起こして考える。

 以前、玄鳥は言っていた。紅朱が音楽の道に進むと言い出したのは中学の時だと。

 中学の時といえば、紅朱も確かターニングポイントになったと語っていた時期だ。
 玄鳥の本当の父親が訪ねてきて、以来紅朱は玄鳥が本当の父親を選ぶことをひどく恐れてきたという。

 そして、もし自分が違う道を選んでいれば……とも言っていた。

 違う道、とは、音楽以外の道……という意味なのだろうが、言われた時にはどういうことか理解できなかった。

 しかし今改めて考えてみると、ある一つの解釈が生じる。


 玄鳥はいつも紅朱の後ろについてきた。

 紅朱がギターを手にしたことで、玄鳥もまたギターを手にした。

 紅朱が始めたから、玄鳥もそれに続いたのだ。

 紅朱がそのことを悔やんでいたのだとしたら、玄鳥が音楽を通して実父に近付いてしまう、と思ったからではないか?


 もしそうならば結論は出る。

 玄鳥の父親はミュージシャンなのだ。

 それも、恐らくは大物で……玄鳥が憧れを抱くような人物。

「……まさか……」

 胸がドキドキしていた。

 あまりにも現実離れしている。

 だが、現実であれば全てが符合する。

「……日向子さん?」

 いぶかしげに名前を呼ぶ玄鳥をじっと見つめる。

 鼓動が止まらなくなる。

「どうしたんですか?」

 何か答えなければと思うのだが、何も出て来ない。

 玄鳥は一歩日向子に歩み寄った。

「……兄貴のこと、何か心当たりがあるんですか? ……それなら教えてくれませんか??」


 知りたがっている玄鳥。

 けして知られたくない紅朱。

 玄鳥には知る権利がある。

 だが少なくともそれを第三者の口から語ることはできない。

「……わたくしには何も申し上げられません」

 ましてや、確証すらないのだ。

「ただ……どうか忘れないで下さい」

 白い息を吐きながら、日向子は左手の薬指を玄鳥に向けてそっと差し出した。

「ゆびきり、しましたわよね?」

「……ええ」

 玄鳥は優しく微笑し、自身の小指をそっと絡ませた。

「……俺は、あなたを悲しませない」

「わたくしは、玄鳥様を何があっても信じますわ」


 再び結ばれる大切な約束。

 冷えきったお互いの指にはっとする。

「……そろそろみんなのところへ戻りましょうか」

「そうですわね……」






 部屋へと戻る道すがら、二人はほとんど同じことを考えていた。

 「真実が知りたい」

 それがいかに残酷で、無慈悲な現実であったとしても……。











 幾度目かのチャイムで、ようやく部屋の主が顔を出した。

「っ」

 つり目を大きく見開いて、

「なっ、おま……!」

 驚愕に声を失っていた。

「申し訳ありません、アポイントメントを取ろうと思ったのですけれど、事前に連絡しても今のあなたは会って下さらないだろうと、蝉様がおっしゃっていましたので……」

 昨日の今日ということもあり、おまけにおよそ人前には出られないような年季の入った寝間着のジャージ姿で髪もボサボサの紅朱は、非常にバツの悪い表情で日向子を見つめていた。無言のままで。

「……紅朱様はわたくしの顔など見たくもないとお思いでしょうけれど」

 日向子はそんな紅朱を真っ直ぐ見つめていた。

「わたくしには、これで本当に紅朱様に嫌われてしまったとしても確かめたいことがあります」

 日向子の眼差しに宿るただならない強い意志は、やがて紅朱の心を少し、動かした。

「……10分、待っててくれ。とりあえず、着替えくらいさせろ」

 ボソリと呟いて、一度ドアを閉ざすと、部屋の中へと戻っていった。

 とりあえず、いきなり門前払いにされなくてよかった、と日向子は心から安堵した。

 だがそれは、もう後戻りの許されない状況になってしまったことをも意味した。

 日向子は手首を飾るブレスを見つめて、気を抜けば逃げ出してしまいそうな自分を震い立たせた。

 










 きっちり10分後、ボサボサだった髪をどうにか見られるようにセットしてグレーのダウンジャケットを羽織った紅朱が出て来た。

「……外でいいか? ちょっと寒いかもしれねェが」

「ええ、大丈夫ですわ」

 まだ少しバツの悪い顔をしたまま、微妙な早足で歩き出した紅朱に、日向子は置いていかれまいとしっかりついていく。

 冬の風に煽られる紅朱の深紅の髪は、後ろから見ているとまるで炎が揺らめくように見えた。

 その髪にみとれながら歩いていたため、不意に紅朱が立ち止まった瞬間、日向子は危うくその背中にぶつかりそうになった。

「ここでいいか」

「あ、はい」

 辿り着いた場所は、公園と呼ぶにはあまりにもささやかな石畳の広場で、東屋のような形状をしている。
 囲うように配置された葉の落ちた寂しそうな植え込みの真ん中に、古いベンチがあった。

 そこに紅朱と隣合って座ると、なんだか都会の喧騒から隔てられたような不思議な気分になり、日向子は澄んだ高い空を見上げた。。

「……素敵なところですわね」

「……たまに、来る。なんとなく気に入ってんだ。誰かと一緒なのは今回が初めてだけどな」

 紅朱もまた視線を空へ向けている。

 ばかみたいに並んで、青空を見つめていた。

「……昨日はカッとなっちまって悪かったと思ってる」

 空を見たまま紅朱は言う。

「頭冷やして考えた。……俺がお前の仕事の内容をどうこう言うなんて傲慢だったよな。
……高山獅貴クラスの大物の取材を任されるなんて、お前にとっちゃこの上ないチャンスだろ……何より、奴はお前の目標だったわけだしな」

 日向子は、そっと視線を空から地上へ……青から赤へと移行させた。
 紅朱の横顔は、あまりにもせつなそうで胸が苦しくなる。

 どうして彼は、高山獅貴の名を口にする度に苦しそうな顔をするのだろう。

「……迷惑ですか?」

 横顔に問掛ける。

「……これ以上、あなたの心に踏み込むのは……迷惑ですか?」

 紅朱は空を映したその目を細くすがめた。















「……留守か……」

 いくらチャイムを鳴らしても出て来ない部屋の主に、玄鳥はとうとう諦めを選択した。
 じっさい部屋の中は10分ほど前から無人だ。
 20分ほど前に、違う客が来たために、見事に行き違いになったのだ。

 諦めてマンションの敷地から出てすぐ、

「……あれ?」

 黒い小さい毛玉みたいなものが、坂の上からまるで転がるようにして向かってきて、玄鳥の脚の下で止まった。

「うにゃ」

 猫だ。

 銀の首輪をした黒い仔猫。

 アーモンド型の目で玄鳥を見上げている。

「……その首輪……シュバルツかい?」

「うにゃー」

 肯定するように鳴くと、また転がる毛玉のように素早く移動を開始する。

「あ、こら。そっちは車道だ。危ないよ」

















「……俺は多分、お前に全て打ち明けたいんだと思う……」

 紅朱は呟くように言った。

「打ち明けたら俺は少し楽になれる気がするから……だけど、打ち明けたなら、そのことできっとお前を傷付けてしまう……だから話したくなかった」

 その美声に苦渋がにじむ。日向子は首を左右に振る。

「……傷付く覚悟はしてきました。だから答えて下さい」

 振り返った紅朱の、色素の薄い透けるような瞳を真っ直ぐに見つめて、そして、その問いを投げ掛けた。

「……玄鳥様の本当のお父様は、伯爵様ですか?」


 紅朱は驚いたふうでもなく、最初から全てを悟っていたような顔をして、静かにその問掛けを受け止め、答えた。


「……そうだ」


「っ」

 日向子の心臓は、大きく高鳴った。

「綾は……俺の叔母、浅川紗(アサカワ・タエ)と高山獅貴の間に生まれた子どもだ」

「……お二人は、ご結婚を……?」

「……してねェよ。紗さんは一人で綾を生んで、死ぬまで一人で育てようとした」

 覚悟をしていたことなのに、頭の芯がビリビリ痺れていた。

 恋焦がれてきた人には自分と同じ年の息子がいて……しかもその息子はとても身近な人で。

 血の気が引いていく……。

「日向子」

「あ」

 紅朱が、おもむろに手を握ってきたことで我に返る。

「……これ以上、話さないほうがいいか? 無理するな」

 心配そうに問いながら、強く強く手を握ってくれる……ただそれだけのことが日向子を踏みとどまらせた。

 逃げてはいけない。

「……いいえ、全て聞かせて下さい……伯爵様と、紗様はどのようにして愛を育まれたのですか?」

 紅朱の顔が今まで以上に苦しそうに歪められた。


「愛を育む……か、そうだったらどんなによかっただろうな」

「え……?」

「……二人は恋人同士なんかじゃなかった……愛し合って授かった子じゃねェんだよ……!! アイツは……!!」

 紅朱の心をこうも頑にしてきたのは、まさにその重すぎる真実だった。
















《つづく》

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2007/11/26 (Mon)
 今話題の、新しいwebサービス、「2manji」に挑戦中。
 有名人気取りで二万字のロングインタビューに答えられるという、なんか不思議なサイトです。笑。
 いろいろ質問や機能が増えていくみたいなんで、まだ発展途上な感じ。
 ブログの宣伝を兼ねて、恥をしのんで(笑)heliodorなりきりインタビューを作成してるんだけど、まだまだ2万字達成には時間かかりそう。
 あと、私がやり方わかんないだけかもしれないんだけど、新しく答えた解答がどうしても上にきちゃうんで、最後の質問から順にやってって、最後に自己紹介という感じになりそう。
 携帯からは見れるかわかんないけど、一応リンク貼っておきまっせ。

http://2manji.jp/y2keggs

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2007/11/24 (Sat)
 帰ったら郵便受から若干体積のあるものがはみだしていたので、「Angeloの会報DVDがついにきたのか?」と思ったら、微妙に間違ってた。

 AngeloのアルバムW購入者特典のDVDだった。

 半年以上前じゃん。笑。

 そりゃ覚えてないわけだ。

 中に発送遅延のお詫びが入ってた。
 ぶろーぐろーの中の人は忙しそうだなあ。

 
 内容は、昨年のツアーのZepp東京のライブ映像。曲は「SCRAP」と「REBORN」。
 うわーライブ行きてー、と思うチョイスだ。


 しかし「REBORN」はなんとなくわかるけど、「SCRAP」の後奏でお兄ちゃんが何を叫んでるんだかさっぱりわからない。笑。

 

 ちなみにこの前買ったライブDVDのほうは個人的にはあんまり……って感じだった。
 もちろん音や映像の質はすごくいいけど、内容自体は生放送したヤツのとまったくおんなじ映像で、しかもカットされまくりだし。

 だったら普通に、ビデオに録画したノーカットのほうを見るさ。

 売りになってる各地の映像とやらも思ったより短いしね。

 何より、わかってたことだけどAngeloのライブは映像で見てても、実際生で体験する感覚の半分も伝わらないと思うので……とどのつまり「わー、ライブ行きてー」「むしろ猿聞きてー」になるわけよ。笑。


 でも矛盾するようだが、夏のレモンの映像は何らかの形で欲しい。
 だってお兄ちゃんが女王様なんだもん!!(そこか)

 会報DVDにちょこっと入ってないかしらん。

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2007/11/23 (Fri)
 B'sLOGの付録でついてたからやってみた(ちなみに公式サイトからもダウンロード可能)。

 KoiGIGは今月発売されたばかりのPC用乙女ゲームで、ヒロインが男装してビジュアル系バンドのキーボード担当になるというアドベンチャーゲーム。

 原作はなんと舞台。だけど、こちらとは大幅にストーリーが異なっている。

 体験版ではゲームの冒頭、ヒロインがビジュアル系バンド「デビルエンジェル」の一員となるところまでが遊べます。
 特にストーリー分岐はないです。

 プレイ後にデビルエンジェルの面々がいくつかイベントをピックアップして紹介してくれるおまけ座談会みたいのが収録されてて、こっちのほうが面白かった。

 他のメンバーのイベントに「これはセクハラだろ」「お前、一体どういう状況なんだよ」とツッコミまくるという、何かジャンヌのDVD副音声のノリです。ちょっと斬新。笑。


 肝心の本編は、携帯配信verとは大分変わってました。
 携帯配信の時は男女両視点からで、ゲームは基本的にヒロイン視点に固定だから当たり前といえば当たり前。


 ゲームはまず、デビルエンジェルのライブの場面からスタート。
 客として来ているヒロインが、アンコールで一人ずつ出てくるメンバーをプレイヤーに紹介してくれます。

 ライブシーンの演出は結構うまいと思う。
 全員揃うとボーカルが客を煽って、曲名言って、そのままオープニングへ(もちろんボーカルのシュウ役小野大輔さんが歌っている)。

 この流れは非常にスマートでかっこいい。


 オープニング明けは、ライブ終演後。
 余韻に浸っていたヒロインは、恋人・タカシとの待ち合わせをすっかり忘れていて急いで飛んでいきますが、一時間遅刻。

 しかも彼氏の誕生日だったのも忘れている始末。

 で、その場ですぱっとフラれます。

 ヒロイン愕然。

 いや、プレイヤーのほうが愕然とするよ。汗。

 彼氏より好きなバンドのライブが大事……らしい。それに共感できる人のほうが少ないのでは。笑。

 個人的には、バンドに入れ込む心理はわかるが、私ならそんな状態だったら彼氏なんか作らないけどね。笑。

 実際バンギャにはこういう子はたくさんいそうだけど、そんなリアルな人間像いらんわ。爆。

 ただ、好意的な脳内補完はできる。
 あとでわかるんだけど、デビルエンジェルはキーボードが抜けた直後の状態なんだよね。

 メンバー脱退後の最初のライブだとしたら、どうしても気になってパス出来ないかも……私なら多少無理しても行っちゃうかな。


 だから一言ライブ中なり、終演後にそこに触れてくれてたら多少ヒロインに同情できたんじゃないかねえ。


 まあ、そんな部分もヒロインの成長ストーリーの前ふりって可能性もあるんで、とりあえず受け入れて先に進む。


 失恋の痛手を引きずるヒロインは、ある日、楽器屋さんでキーボードを試奏していたところ(大学の軽音部所属なのです)、たまたま通りかかったデビルエンジェルのプロデューサー岸部さんにスカウトされます。

 大事なオーディションが迫っているため、とにかく早急に新メンバーを探して体制を整えなきゃならんかったようで、岸部さんもワラをもすがるモード。

 あまりにも都合良すぎてそんなバカなって感じですが、結局ヒロインは「私の力でデビルエンジェルを救えるなら」と、男装してデビルエンジェルに入ることに。

 何故かメンバーにも女であることは秘密です。

 携帯配信版の設定を引き継いでるとすれば、シュウがある事情から「バンドに女はいらない」と強く主張しているためだと思います。

 ヒロインはメンバーたちに紹介された後、そのまま歓迎会に連行される。

 その席で、シュウから何故か岸部さん(♂)とデキてると誤解されます。

 どういう思考回路なんだ。君は腐男子かね。笑。

 ヒロインはシュウの誤解に複雑な感情を抱きつつ、いつ女であることがバレるかヒヤヒヤしながらメンバーたちと親睦を深めます。

 体験版はここまで。

 携帯配信のシナリオを採用していれば、この後ヒロインは、とんでもないシチュエーションで、あるメンバーにいきなり正体がバレて、色々な意味で大ピンチになります。笑。


 本誌の攻略フローチャート見る限り、選択肢はあんまり多くないみたいだし、シナリオは短めなのかな??

 ちなみに私はギターのランが好き。
 バンド内ではクールキャラなのに、女の姿でバイト先で会うと、気付かないで気さくな兄ちゃんって感じで接してくるのが萌えた。笑。
 携帯配信版ではヒロインと同棲までするのに、バンドメンバーと同一人物だと最後まで気付かないおマヌケさん。

 しかもラストが、昼ドラみたいな急展開バッドエンドしかないし。汗。

 すげーネットで叩かれてた。ちなみに私もこのブログで叩いた。爆。

 流石にあれを採用してはいないと思うけど……ねえ??

 あと小野さんがすごくハマってて、シュウも結構好きだ。


 うーん。


 今のところ購入予定じゃないんだけど、気になるっちゃ気になるかも。

 どーしよっかなー。

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2007/11/22 (Thu)
 とうとう来ましたか。3月に発売予定だとか。

 4というよりは「エピソード0」な感じ。
 一気に古事記なんかに記されてる古代の世界が舞台になるとか。

 しかもヒロインは古代の滅亡した「中つ国」のお姫様で、記憶をなくして現代の女子高生になっているという……逆幸鷹設定。笑。

 しかもヒロイン、金髪碧眼ですか。
 この子がもしや鬼の一族のご先祖様??

 しかもしかも、ヒロインを導くのは白龍じゃなくて、白い麒麟だって。


 十二国記かよ!! 爆。

 っていうか龍神の神子じゃないのー??
 八葉はーー??


 今のところヒロイン以外で明らかになっているのは、ヒロインの従者(現代では学校の先生)と、ヒロインの国を滅ぼした敵国の皇子様。

 この皇子が何かイメージ的に黒麒麟を連想させるというコメントを遙かコミュで見たが、確かにそんな感じもする。

 ヒロインが白麒麟に加護されてるように、黒麒麟に加護されてたりするのかしら。

 まあ、そんなことより気になるのはシロちゃん(?)がクロちゃんみたいにふわふわで可愛いか否かだ……!!(そこかよ)


 声優さんは引き継ぎなのかどうかも今のところ不明。
 引き継ぎなら、従者が三木さん、皇子が智一さんっぽいけど……それじゃまんますぎるかなあ。


 期待半分、不安半分。思いきった方向にハンドルをきってくれたもんだ。
 古代の設定となると、「和風恋愛アドベンチャー」じゃない気もするし、遙かじゃなくて新たに新作か、せいぜい外伝扱いで出したほうがいいんじゃないかと思ったりもする。

 とりあえず来月号のB'sLOGで巻頭特集らしいんで、続報を待つ。

 来年も大作、話題作目白押しで毎日毎日新しい情報が入ってくるんだけど、情報量が多すぎてブログでまとめきれねー。笑。

 とりあえず、今注目してるタイトルベスト5は、


1☆Vitamin X Evolution

2☆遙かなる時空の中で4

3☆ラスト・エスコート2~深夜の甘い棘~

4☆プティフール

5☆ユア・メモリーズオフGirl's Style


 1~3は買う。
 買うしかねェ。
 たとえ地雷でも悔いはない。笑。

 4はアホ毛の先輩が気になって仕方ない。だがゲーム自体は、あまりのパクり根性が不安。笑。


 こんだけ内容がきまカフェと被ってんのに、きまカフェにも出てた保志さんをのうのうとキャスティングするあたり大物なのかもしれない……。


 ユアは、少なくともバンドものとしてはミクロも期待してない。
 ヒロインがボーカル、っていうのが違う。決定的に違う(超個人的にね)。

 ま、わかるよ。

 つまり「NANA」がやりたいんでしょ? 笑。

 せめて萌えるキャラがバンド内にいたらなー。

 なにしろ一番気になるキャラがサブキャラのトビーだ。笑。
 トビーエンディングあるなら買うとこだがな。

 でもバンドもの新作乙女ゲーム待望してた人間としてはスルーし辛いもんがあるなあ。



 あ、そういやもう1つのバンドもの乙女ゲーム、「KoiGIG」の体験版が付録でついてたんでやってみた。

 その感想はまたそのうちに。

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* ILLUSTRATION BY nyao *